カテゴリー「音楽、映画、読書」の記事

2025年12月31日 (水)

ジュラシック・ワールド/復活の大地

 「ジュラシック・パーク」シリーズ第7作目に当たる映画「ジュラシック・ワールド/復活の大地」は、「ジュラシック・ワールド」シリーズ3作品からキャストを一新しての新しい物語だ。前作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」から5年。かつて世界中に放たれた恐竜たちは、気候や環境に耐えられず数を減らし、今は赤道直下の限られた地域にだけ生息していた。秘密工作の専門家ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)は、製薬会社からある危険な任務を引き受ける。それは、人類を救う新薬を開発するため、陸・海・空の3大恐竜のDNAを採取するというものだった。ゾーラとともに集められたチームは、モササウルスやスピノサウルスに襲われながらも、かつてジュラシック・パークの極秘研究が行われていた「禁断の島」へとたどり着く。そして地球上で最も危険な場所であるその島で、恐竜のDNA採取という超危険なミッションに挑む。シリーズの売りである大迫力は健在で、ミュータント恐竜であるディストータス・レックスは地球上の生き物と思えないほど不気味だ。

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2025年12月12日 (金)

HAUNTED HEART:The Legendary Riverside Studio Recordings

 ビル・エヴァンスのアルバムでも最も人気のあるものといえば、スコット・ラファロ&ポール・モチアンとのトリオによるリバーサイド4部作だろう。ぼくも初めて買ったジャズアルバムは「PORTRAIT IN JAZZ」と「Waltz for Debby」だった。4部作のうち2つはスタジオ録音、2つはライブ録音だが、このたび、26曲もの別テイクを含むスタジオ録音盤「HAUNTED HEART:The Legendary Riverside Studio Recordings」が発売された。収録されたのは1959〜1961年だが、発掘された音源を最新技術でリマスタリングしたという。全43曲という大作で、エヴァンス・トリオ黄金期の演奏に浸れそうなアルバムだ。


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2025年11月22日 (土)

ベルリンER

 Apple TVで放映中のドラマ「ベルリンER」は、ベルリンの病院の救急救命室を舞台にした医療ドラマだ。崩壊した私生活をリセットするため、ミュンヘンからベルリンに移った若き女医スザンナ・パーカー(ヘイリ・ルイーズ・ジョーンズ)は、患者であふれ混乱する病院のセンター長として再スタートを切る。ずさんな管理態勢や異端児だらけのスタッフ、果ては薬物依存の医師さえいる中で、スザンナは冷ややかな視線を浴び、反発を受けるが、病院の建て直しに奮闘する。ERを舞台にしたドラマにはアメリカの「ER緊急救命室」があるが、本作はそのドイツ版といったところだろうか。

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2025年11月12日 (水)

春との旅

 仲代達矢が死去したとの報。1988年の「優駿 ORACIÓN」、2010年の「春との旅」は北海道日高地方が舞台となったが、名優らしい存在感のある演技を見せた。「優駿 ORACIÓN」では、いずれも親子関係に悩む緒形拳演じる牧場主と仲代演じる馬主が「おうま」を歌うシーンが印象に残っている。「春との旅」のラストシーンでは、日高町の人気手打ちそば店「いずみ食堂」で、仲代演じる年老いた漁師 忠男が、孫娘の春とそばをすする。忠男と春が乗車しただろう日高線はその後、苫小牧駅-鵡川駅間のみとなってしまった。

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2025年11月10日 (月)

ダウン・セメタリー・ロード

 Apple TVで放映中のドラマ「ダウン・セメタリー・ロード」は、「窓際のスパイ」と同じイギリスの作家ミック・ヘロンの小説がもとになっている。オックスフォードで夫ジョー・シルバーマンとともに探偵事務所を営むゾーイ・ボーム(エマ・トンプソン)。事務所は閑古鳥で、水道も止められ、支払いの督促に追われる毎日だ。ある日、オックスフォードの博物館で修復士を務めるサラ・タッカー(ルース・ウィルソン)が、夫のクライアントを招いて夕食会を開いているさなか、近所で爆発事件が発生する。そこはサラの友人の家で、5歳の娘ダイナだけが助かり、救急車で運ばれていった。サラは友人に頼まれ、ダイナあての手紙を持って病院に行くが、病院の不自然な対応にサラは疑問を持つ。しかも、サラはその日から不審な人物に尾行され、警察もがグルになっているのではないかと疑念を持つ。そんな中、たまたまサラはゾーイの探偵事務所を通りがかり、ジョーに調査を依頼するが、ジョーは自殺に見せかけて殺されてしまう。国防省高官もからむ陰謀が背景にあるこのドラマ、まだ全容は明らかではないが、だらしなさそうだが鋭い観察眼を持つゾーイがどのように陰謀を暴いていくのか、興味深い。

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2025年11月 8日 (土)

エアフォース・ワン

 米英を代表する名優ハリソン・フォードとゲイリー・オールドマンが初共演した映画「エアフォース・ワン」は、アメリカ大統領専用機エアフォース・ワンを舞台に、大統領とテロリストが攻防を繰り広げる物語だ。アメリカとロシアの特殊部隊がカザフスタンの独裁者ラデク将軍を拘束した3週間後、アメリカのジェームズ・マーシャル大統領(フォード)はモスクワを訪問、テロには屈しないと演説して帰国の途につく。しかし、ラデク将軍の釈放を目論むテロリスト イワン・コルシュノフ(オールドマン)はロシアのTVクルーに化け、エアフォース・ワンに乗り込んでいた。エアフォース・ワンが離陸し、ドイツ上空に差し掛かった頃、突然シークレットサービスのリーダーが裏切り、その手引きによりコルシュノフらはエアフォース・ワンをハイジャックしてしまう。混乱の中、SSは大統領を緊急脱出ポッドに誘導、ポッドは地上に降下するが、ポッドは空だった。ベトナム戦争の英雄であるマーシャルは、脱出したと見せかけて、テロリストとの戦いに挑む。「エアフォース・ワン」は大統領専用機そのものを指すのではなく、大統領が搭乗した機体のコールサインであることは有名だろう。本作でも、最後のシーンで劇的にそれが使われている。

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2025年10月19日 (日)

ザ・スパイ ゴースト・エージェント

 旧ソ連の泣く子も黙る情報機関国家保安委員会(KGB)は、現在はロシア連邦保安庁(FSB)やロシア対外情報庁(SVR)などにその任務が引き継がれ、諜報活動は主としてSVRが行っている。ロシア制作の映画「ザ・スパイ ゴースト・エージェント」は、そのSVRが登場するスパイアクション映画だ。SVRのオレグ・ロダン大佐(ウラジミール・マシコフ)が創設したスパイ養成学校「ユース」は、身寄りのない子どもたちを引き取って訓練を施し、凄腕のエージェントたちを育て上げていた。彼らは世界各国に潜伏、ゴースト・エージェント(スリーパー・エージェント)として何年も司令を待ち続けている。ロダンの息子アンドレイ(アレクサンドル・ペトロフ)もユースで訓練を受けたが、ある理由でユースを去り、15年前にはロダン大佐が死んだと知らされていた。しかし、ある日、ロダン大佐から、ユース出身者が狙われているというメッセージが届く。アンドレイはかつての仲間マーシャ(スヴェトラーナ・コドチェンコワ)を探し出し、敵の正体を追う。敵の狙いは、ゴースト・エージェントたちを起動する極秘パスワードだった。ロシア制作のスパイ映画ということで、どんな雰囲気かと興味をそそられたが、けっこう派手なアクションシーンが展開される作品だ。

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2025年10月11日 (土)

チャイルド44 森に消えた子供たち

 1980年代の旧ソ連に、50人以上の子どもや女性を殺害したシリアルキラー(連続殺人犯)がいた。これをもとにした小説を映画化したのが、「チャイルド44 森に消えた子供たち」だ。舞台は1950年代のソ連、ウクライナで発生した大飢饉の孤児レオ・デミドフ(トム・ハーディ)は、国家保安省(MGB)の将校としてスパイ摘発の任務に就いていた。そんな中、親友の子どもが不審な死を遂げる。どうみても殺人なのだが、スターリン独裁政権下のソ連では、殺人という犯罪は資本主義体制が生んだものであり、社会主義体制のもとではそのような犯罪は存在しないとされていたため、事故死として処理された。疑問を持ちながらも国家に従わざるを得なかったデミドフだったが、妻ライーサ(ノオミ・ラパス)にスパイ容疑をかけられ、地方に左遷される。しかし、そこでもまた、似たような事件が発生する。事件の捜査を開始したデミドフは、過去に何人もの子どもが殺害されていたことを知り、連続殺人事件だとして、犯人を追っていく。デミドフの左遷先の上官を、「裏切りのサーカス」で共演したゲイリー・オールドマンが演じている。

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2025年9月28日 (日)

ダンケルク

 第2次世界大戦は、ナチス・ドイツが1939年9月、ポーランドに侵攻することによって開戦した。イギリスとフランスはすぐさまドイツに宣戦布告したものの、戦闘が本格化するのは翌1940年春で、そこからドイツ軍はデンマーク、ノルウェー、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フランスへと進撃していく。そしてイギリス軍とフランス軍は、フランス最北端の港町ダンケルクに追い詰められ、絶体絶命の危機に陥る。この危機にイギリスは、民間船までも動員して、40万人の将兵を脱出させるダイナモ作戦を実行、貴重な兵力を温存することに成功する。クリストファー・ノーラン監督の映画「ダンケルク」は、このダイナモ作戦を描いた物語だ。特に主役といえるような登場人物はなく、セリフも非常に少ないが、撮影されたのは実際にダイナモ作戦が実行されたのと同じ場所だそうで、映像はなかなかリアルだ。


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2025年9月26日 (金)

ブラックバッグ

 5代目ジェームズ・ボンド ピアース・ブロスナンが、スパイの世界にカムバックした。ケイト・ブランシェット&マイケル・ファスペンダー主演の映画「ブラックバッグ」は、エリート諜報員vs二重スパイの巧妙に練られた頭脳戦を描く物語だ。イギリスの国家サイバーセキュリティセンター<NCSC>の諜報員ジョージ・ウッドハウスは、国家を揺るがす不正プログラム「セヴェルス」を盗み出した組織の裏切者を見つける機密任務「ブラックバッグ」を命じられる。容疑者は5人おり、いずれもNCSCの同僚で友人だ。しかも、5人目は最も有能な諜報員でありかつジョージの妻であるキャスリン(ブランシェット)。1週間のタイムリミットの中、ジョージは結婚生活への忠誠と祖国への忠誠の板挟みになるという究極の試練に直面する。007映画のMのような役回りを演じるブロスナンは、ダンヒルのダブルのスーツに身を固めていて、相変わらずかっこいい。

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