中秋の名月
古来から、暦を作成するには太陽と月の運行が用いられた。特に月は毎日満ち欠けで形が変わるので、暦を作りやすく、これを太陰暦という。一方で、太陽も注意深く観測すると、1年で元の位置に戻ってくることがわかるので、これをもとにして作った暦を太陽暦という。日本では古代、太陰暦が使われたが、太陰暦だと1年で10日以上のずれが生じるので、太陽の運行を考慮した太陰太陽暦が長く使われた。太陽暦が採用されたのは明治に入ってからだ。したがって、太陰太陽暦のもとで行われていた七夕や中秋の名月などの伝統行事は、太陽暦となったいまの時期とはずれてしまっている。中秋の名月は、太陰太陽暦の8月15日の夜の月のことで、ほぼ満月だ。サトイモの収穫期に当たるので、芋名月とも呼ばれ、真ん丸の団子が供えられる。今年の中秋の名月は10月6日で、満月は翌日の12時過ぎだ。近くには衝となったばかりの土星も輝いている。

« 100時間の天文学 | トップページ | eSIM »
「天体写真、天文学、科学」カテゴリの記事
- 秋の星雲星団銀河電視観望⑦(2025.11.06)
- おうし座南流星群(2025.11.04)
- 二十四節気・立冬(2025.11.05)
- 秋の星雲星団銀河電視観望⑥(2025.11.03)
- 秋の星雲星団銀河電視観望⑤(2025.11.02)
« 100時間の天文学 | トップページ | eSIM »


コメント