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2025年1月

2025年1月31日 (金)

なぜ彗星は夜空に長い尾をひくのか

 紫金山・アトラス彗星やアトラス彗星が大彗星となり、彗星業界も久しぶりに活気づいたが、過去には、「大彗星出現」と大騒ぎされたにもかかわらず、期待外れに終わるということもあった。それだけ彗星の予測は難しい。それはともかく、「大彗星出現」となると、だいたいガイドブックが刊行されるが、その第一人者とも言えるのが、最近は仙人のような風貌になった渡部潤一だ。その渡部が書いた「なぜ彗星は夜空に長い尾をひくのか」は、この数十年間で解明された彗星の謎や、いまだ解明されない謎を解説し、紫金山・アトラス彗星がどう見えるかを予測する。大彗星になると期待されながら消滅した2013年のアイソン彗星の例もあるので、渡部の予測も慎重だが、紫金山・アトラス彗星は世紀の大彗星になった。ただ、個人的には、業務多忙のため撮影に行くことができず、大変残念だった。

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2025年1月30日 (木)

DeepSeek

 中国のDeepSeekという企業が、アメリカのIT大手の10分の1という開発費用で、OpenAIのChatGPTに匹敵する生成AIを開発したという。しかし、そのニュースが流れた直後、DeepSeekが、OpenAIのデータを盗み出し、不正利用した疑いが浮上した。問題となっているのは、DeepSeekが、OpenAIが禁じる「蒸留」と呼ばれる手法を使ったということだそうだ。「蒸留」とは、他のモデルの出力結果を学習する手法で、技術的にはいくらでもできてしまうようだ。仮にこれを法律で禁止するにしても、技術的に歯止めをかける方法がなければ、やり放題となってしまうんだろう。米中間のAI開発競争が激化するのではないかという話だが、日本が割って入る余地はあるのだろうか。

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2025年1月29日 (水)

プライム・ターゲット 狙われた数列

 素数(prime number)とは、1とそれ自身でしか割り切れない自然数だ。素数は無限に存在するが、現在知られている最も大きい素数は、4000万桁以上だという。自然数を素数の積で表す素因数分解は、大きな数になればなるほど時間がかかるので、巨大な素数をかけ合わせた数を素因数分解するには、コンピュータを使ってもものすごい時間がかかる(なお、この計算を超高速でこなすのが量子コンピュータだ)。このため素数は暗号化技術に応用され、デジタル社会にとってなくてはならないものになっている。Apple TV+のドラマ「プライム・ターゲット 狙われた数列」は、素数を研究する若き天才数学者が巨大な陰謀に巻き込まれる物語だ。ケンブリッジ大学の大学院生エドワード・ブルックス(レオ・ウッドール)は、30年に1人と言われる天才で、素数のパターンを研究している。ある日、ブルックスは、バグダッドの地下で発見された9世紀の建築物の写真を見て、そこに刻まれた数式を発見する。指導教員であるマリンダー教授はこれに青ざめ、すぐに研究をやめるよう命じるが、その直後、自殺してしまう。一方、アメリカ国家安全保障局(NSA)は、危険な研究をする学者を監視していて、ブルックスやマリンダー教授もその対象となっていた。監視員のテイラ・サンダースは、マリンダー教授の死に疑問を抱き、自殺に見せかけて殺されたことを見破る。しかし、その直後、サンダースも襲われ、殺されそうになる。というわけで、ブルックスとサンダースがともに、謎の敵に立ち向かうという展開になりそうだ。

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2025年1月28日 (火)

数学の世界地図

 数学は自然科学には分類されないが、自然は「数学という言語で書かれている」ため、数学と自然科学は切っても切り離せない関係にある。大学の理系学部に入ると、まずは線形代数と解析学という2大分野を履修させられるが、ぼくが学生の頃は、齋藤正彦の「線型代数学」や高木貞治の「解析概論」をいきなりやらされるので、とにかくチンプンカンプンといった感じだった。その後、長沼伸一郎の「物理数学の直感的方法」が登場、チンプンカンプンな数式が何を意味するか、具体的にイメージ化する解説書がいろいろ出てきた。その中の1冊、古賀真輝の「数学の世界地図」は、若手数学教師による、無限に広がる数学の世界を俯瞰するガイドマップだ。学生時代にこういう解説書があれば、もうちょっと数学を楽しめたかもしれないのになぁ。

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2025年1月27日 (月)

WilliamOptics MiniCat51 WIFD

 天体写真ファンから高い評価を得ているWilliamOptics RedCat51をさらに単焦点化したMiniCat51 WIFDは、F3.5という明るい口径比を誇る。レンズは3群4枚から2群6枚に増え、フラットナーが必要ない高性能レンズだという。インナーフォーカス機能、ピント指標目盛り、角度目盛り付きカメラ回転装置など、快適な撮影環境を実現する装備も備えていて、これはほしいと思える望遠鏡だ。まあしかし、FC-100DZとFS-60CBがある中、これ以上鏡筒を増やしてもしょうがないのだが。

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2025年1月26日 (日)

土星食

 2月1日13時頃、月齢3の細い月が土星を隠す土星食が起こる。白昼の現象なので、観察するには天体望遠鏡が必要だ。実際に見るのはなかなか難しいだろう。土星食が終わった後の宵の空では、月と土星が上下に並んでいるのが見られる。そのさらに北には、最大高度に近い金星が輝いている。

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2025年1月25日 (土)

2025年2月の星空

 1年で最も寒い時期だが、冬至の頃よりだいぶ日没時刻が遅くなってきた。月は5日上弦、12日満月、21日下弦、28日新月だ。水星は9日外合となり、観察は難しい。宵の明星として輝く金星は15日、最大光度(マイナス4.9等)に達する。10日は火星食が起こるが、日本からはほとんど見られない。木星はまだ見頃だが、夜半前には大きく西に傾くようになっていく。1日は土星食が起こるが、白昼の現象なので、観察するには天体望遠鏡が必要だ。気がつけば、早い時間にもう春の星座が昇ってきている。銀河ファンにとってはいよいよ待望のシーズンだ。国立天文台HPより。

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2025年1月24日 (金)

USB指まであったか手袋

 5年以上前に買った電熱手袋「USB指まであったか手袋」のケーブルが断線してしまった。冬の北海道は寒く、機材をさわるのは大変なのだが、この手袋があるとまったくの素手よりはましなのだ。ただし、ケーブルがじゃまで、うっかりすると何かにからまったりしてしまう。まあ切れたケーブルをつなげば使えるが、そんなに高いものでもないので、もう一度買い直した。届いた商品を見ると、ケーブルが太くなっている。以前の商品は、やっぱりケーブルが断線しやすかったんだろうな。改良してくれてよかった。

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2025年1月23日 (木)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑬

 しし座の銀河M65、M66、NGC3628は、しし座の三つ子銀河とも呼ばれる。いずれも渦巻銀河で、M66銀河群を構成している。今回の撮影はいろいろ不調に見舞われたが、オートフォーカスはEAFアダプターの使い方に、オートガイドはケーブルに問題があったようだ。そしてASIAIR Plusは、電源の問題ではないかと推測される。ポータブル電源を2つ使うか、アップグレードするかした方がいいかもしれない。ついでに、ASIAIRによる極軸合わせ(PolarAlign)は相変わらず時間がかかる。これはASIAIRというより、EM-11 Temma2Zの問題なのだが、方位微動と傾斜角微動の動きがネジの動きにリニアではなく、行きすぎては戻るという動作を何回も繰り返さなければならないのだ。まあこれがぼくのEM-11の精度ということなのかもしれない。極軸望遠鏡で極軸を合わせ、オートガイドまかせにする方が、時間がかからず効率的じゃないかな。

2025年1月2日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出60秒を4枚スタック

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2025年1月22日 (水)

オッペンハイマー

 クリストファー・ノーラン監督の映画「オッペンハイマー」は、「原爆の父」ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた物語だ。オッペンハイマーは中性子星やブラックホールの研究でも知られているが、何といってもアメリカの原爆開発計画「マンハッタン計画」のリーダーを務めたことで有名だ。ナチス・ドイツに対抗してニューメキシコ州ロスアラモスで始まった計画は、ニールス・ボーアやエンリコ・フェルミ、ジョン・フォン・ノイマン、ハンス・ベーテ、リチャード・ファインマンといった一流の科学者・技術者を総動員して、1945年7月のトリニティ実験を経て、広島に投下したリトルボーイ、長崎に投下したファットマンという2つの原爆を製造した。オッペンハイマーはそのリーダーだったが、戦後はエドワード・テラーが推進した水爆開発に反対、共産党との関係もあり、公職追放という憂き目にあった。本作では「バットマン」シリーズで猟奇的な演技を見せたキリアン・マーフィーが主役を演じ、オッペンハイマーの複雑な性格を見事に表現している。マンハッタン計画の話はファインマンも後に自伝で語っているが、そのファインマンもときどき、ボンゴをたたく姿で登場する。とにかく明るい性格でオッペンハイマーとは対照的なファインマンだが、オッペンハイマーの元恋人ジーン・タトロックが自殺したのとほぼ同じ時期に、ファインマンも妻アーリーンを結核で亡くしていたんだな。晩年のアルベルト・アインシュタインが登場するほか、マット・デイモンやロバート・ダウニー・Jr.、ケネス・ブラナー、ゲイリー・オールドマンなど俳優陣も豪華で、いろんな面で興味深い作品だ。

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2025年1月21日 (火)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑫

 オートフォーカスの不調によりちょっとピンボケのままのエリダヌス座の棒渦巻銀河NGC1300。6100万光年の彼方にある銀河で、小口径望遠鏡だと小さくしか写らないが、実際には銀河系よりも大きいと考えられている。ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が撮影したNGC1300の姿は実に美しく、星雲星団もはっきり見える。露出時間60秒の4枚スタックだとやはり物足りない。

2025年1月2日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出60秒を4枚スタック

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2025年1月20日 (月)

天の川

 欧州宇宙機関(ESA)のガイア計画は、10億個の恒星の位置を精密に測定し、銀河系の3次元マップを作るというプロジェクトだ。3次元マップを作るには、恒星までの距離を精密に測定する必要があるが、これがとても難しい。ガイアは、地球大気の影響を逃れるため、太陽と地球のラグランジュ点L2という宇宙空間で観測している。そのガイアの観測データに基づいて、われわれの銀河系の最新の想像図が描かれた。銀河系は棒渦巻銀河という形態で、中心部にバルジと呼ばれる密度の高い部分があり、それを取り巻くディスク(円盤)の中に何本もの渦状腕がある。どこかほかの銀河の天文ファンは、きれいな銀河だなぁと見ているかもしれない。

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2025年1月19日 (日)

サイロ

 アメリカの作家ヒュー・ハウイー原作のドラマApple TV+「サイロ」シーズン2が終了した。濡れ衣を着せられ、サイロの外に「清掃」に出されたジュリエット・ニコルズ(レベッカ・ファーガソン)は、荒廃した地上といくつものサイロの出入口を見る。その一つ、出入口が開け放たれ、おびただしい数の死体が転がっているサイロ17に入り込んだニコルズは、そこで生き残った人々を見つけ、最後には協力関係を築く。一方、ニコルズがいたサイロ18では、サイロの秘密を守るべく市民を統制するホーランド市長と、これに反発する市民との間で内乱が発生する。そして、サイロ17で破滅を回避するヒントを得たニコルズは、サイロ18に戻ってきた。しかし、絶望して自ら外に出たホーランド市長とともに、焼却炉に閉じ込められてしまう。時代はさかのぼって、現代のワシントンD.C.で、若い女性ジャーナリストが新人下院議員に、アメリカの領土で「汚い爆弾」を爆発させたイランに、アメリカが報復するかどうか尋ねる。映画「猿の惑星」にも通じるこのプロットだが、「サイロ」シリーズはシーズン4まで続くということなので、しばらく楽しめそうだ。

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2025年1月18日 (土)

二十四節気・大寒

 二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ、太陽黄経300度(やぎ座)に対応するのが大寒(だいかん)だ。冷気が極まって、最も寒さがつのるという意味で、最も寒い時期だ。一方、冬至からは1ヶ月が過ぎ、昼の時間は少しずつ長くなっている。日の出が最も遅いのが1月上旬で、これから少しずつ早くなっていくが、日没はだいぶ遅くなってきた。1月1日と31日では、日没の時刻は30分も違う。今年は1月20日が大寒に当たる。

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2025年1月17日 (金)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑪

 オートフォーカスの不調によりちょっとピンボケのままのカリフォルニア星雲。写真写りのいい星雲だが、露出時間60秒の4枚スタックだとやはり物足りない。次回はもっと露出時間をかけて撮像したい。

2025年1月2日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出60秒を4枚スタック

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2025年1月16日 (木)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑩

 前回撮影時に不調だったシステムが、さらに不調になってしまった。特にASIAIR Plusが不安定で、ライブスタック中にiPadとの接続が切れるというトラブルが頻発した。どうも問題は電源関係にあるんじゃないかという気がする。電圧不足でWi-Fiの電波が不安定になっているのではないかという懸念だ。後日、iPadではなくMacBook Airで接続したところ、しょっちゅう接続が切れるということはなかった。オートフォーカスも不調で、いまいちピントが決まらなかったが、これは後で原因が判明した。新しくK-ASTECのクラッチ付EAFアダプターを装着したのだが、事前によく動作を確認しなかったので、ドローチューブがちゃんと動かなくなっていたのだ。というわけで、M45プレアデス星団もちょっとピンボケだ。

2025年1月2日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出60秒を4枚スタック

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2025年1月15日 (水)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑨

 しし座のM96銀河群には、M96のほかM95、M105といった銀河が属している。M96は渦巻銀河、M95は棒渦巻銀河、M105は楕円銀河だが、詳しく見るにはもっと大口径望遠鏡がほしいところだ。今回の撮影はとにかくシステムが不調で、ASIAIR Plusもときどき接続が切れた。なんでだろ。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出120秒を4枚スタック

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2025年1月14日 (火)

アトラス彗星(C/2024 G3)

 NASAと欧州宇宙機関(ESA)による太陽・太陽圏観測機SOHOに搭載された広角分光コロナグラフLASCOの視野にアトラス彗星(C/2024 G3)が入ってきた。この画像は、近日点通過のまさにその日に撮影されたもので、太陽に1400万㎞まで接近したところがとらえられている。アトラス彗星はその後、南半球から見えるようになるが、果たして地球からはどんな姿に見られるか、要注目だ。

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2025年1月13日 (月)

ステラグラス

 星空をよりはっきりと観察することができるという、星を見る専用眼鏡ステラグラスを、実際に着用してみた。場所は、北西方向に光害はあるが、肉眼で天の川を見ることが可能な、いつも天体写真を撮影している北海道の某所だ。ぼくの目は強度の近視と乱視、そして老眼で、星が点に見えないが、ステラグラスを着用すると、乱視がちょっと弱まった感じで、明るい星が明らかに見やすくなる。画面全体は暗く感じるが、暗い星も見やすくなっているからか、見える星が減る感じはなく、確かに効果はあると実感した。それにしても我ながらひどいこの目、レーシックを真剣に考えようかな。

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2025年1月12日 (日)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑧

 おおぐま座は天の川から離れているので、遠くの銀河がよく見えるが、M97ふくろう星雲は銀河系内にある惑星状星雲だ。近くにある渦巻銀河M108は4500万光年の彼方にあり、たまたま同じ方向に見えるだけだ。同じように見える2つの天体だが、奥行きがまったく違うことを考えてみるのも楽しい。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出120秒を4枚スタック

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2025年1月11日 (土)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑦

 おおぐま座の渦巻銀河M81は、発見者の名前をとってボーデの銀河とも呼ばれる。すぐ近くにある不規則銀河M82とは15万光年という近距離にあり、過去にすれ違ったと考えられている。M81は小口径望遠鏡でも見映えのする銀河なので、冬から春にかけてははずせない天体だ。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出120秒を4枚スタック

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2025年1月10日 (金)

火星最接近

 地球と火星は2年2ヶ月ごとに最接近する。火星軌道は離心率がわりと大きい楕円なので、最接近時の地球と火星の距離は大きく変動し、大接近時と小接近時では2倍近い開きがある。今回の最接近は12日だが、小接近に近い感じだ。大接近といえるようになるのは2033年あたりからで、2035年には今回の1.7倍近い大きさに見えるだろう。

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2025年1月 9日 (木)

金星が東方最大離角

 このところ日没後の西の空高くに宵の明星=金星が輝いているのが目立つ。金星は地球より内側の軌道を回っているので、太陽から一定の角度以上には離れないが、その金星が10日、東方最大離角となる。近くには土星がいて、18〜19日の前後数日間は、双眼鏡の同一視野で見ることができるほど接近する。金星はこの後、2月15日に最大高度に達し、マイナス4.9等まで明るくなる。

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2025年1月 8日 (水)

アトラス彗星

 1月13日に近日点を通過するアトラス彗星(C/2024 G3)が、かなり明るくなるかもしれないという。すでに2等級に達しているという報告もあるようだが、太陽に近く観察は難しい。尾が長く伸びれば、日の出前に尾だけが見えることもあるかもしれない。

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2025年1月 7日 (火)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑥

 いっかくじゅう座のバラ星雲は、全天でも屈指の美しい星雲だ。もっと露出時間をかけてライブスタックしたかったのだが、システムが不調で、オートガイドは働かず、オートフォーカスもイマイチなため、露出時間を延ばせなかった。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出120秒を4枚スタック

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2025年1月 6日 (月)

冬の星雲星団銀河(電視観望)⑤

 ぎょしゃ座は冬の天の川のまっただ中にあり、星雲星団など見どころの多い星座だ。赤い散光星雲が散在しているが、最も目立つのがまがたま星雲と呼ばれるIC405だ。IC405に向かい合うようにIC410があるが、FC-100DZでは全景が入らない。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出60秒を4枚スタック

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2025年1月 5日 (日)

冬の星雲星団銀河(電視観望)④

 オリオン座の隣にあるいっかくじゅう座は、冬の天の川が流れていることから、星雲星団が散在している。有名なのはバラ星雲だが、すぐ近くにあるコーン星雲も天文ファンに人気の天体だ。バラ星雲ほど明るくないので、しっかり写すにはもっと露出時間が必要だが、お手軽電視観望でもこれくらいは写る。

2024年12月29日撮像 タカハシFC-100DZ+FC35レデューサー0.66×+CBPフィルター+ZWO ASI2600MC Pro+ASIAIR Plus、露出120秒を4枚スタック

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2025年1月 4日 (土)

二十四節気・小寒

 二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ、太陽黄経285度(いて座)に対応するのが小寒(しょうかん)だ。寒の入りで、寒気がましてくるという意味で、寒さが本格化する。一方で、冬至は過ぎたので、夜の時間は少しずつ短くなり、昼の時間は少しずつ長くなっていく。今年は1月5日が小寒に当たる。

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2025年1月 3日 (金)

冬の超大三角③

 木星と火星、シリウスで形づくるこの冬限定の冬の超大三角は、フルサイズカメラと対角線魚眼レンズで写した冬の星空の中でひときわ目立っている。

2025年1月2日撮影 キャノンEOS6D(IR改造)+シグマ対角線魚眼レンズ15㎜、露出180秒

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2025年1月 2日 (木)

冬の超大三角②

 木星、火星とシリウスで形づくるこの冬の限定の冬の超大三角の中を、天の川が流れていく。冬の天の川は、銀河系の渦状腕の一つオリオン腕の中の星々が見えているものだ。オリオン腕には、われわれの太陽系のほか、オリオン大星雲などの星雲星団があり、地球から近いのでよく見えるものが多い。

2024年12月31日撮影 キャノンEOS60Da+シグマ対角線魚眼レンズ15㎜、露出180秒

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2025年1月 1日 (水)

冬の超大三角①

 この冬の星空は、見慣れた星空とはちょっと違う。木星と火星が入り込み、シリウスとともに冬の超大三角を形づくっているのだ。冬の超大三角は、ベテルギウス・プロキオン・シリウスで形づくる冬の大三角の2倍の大きさがあり、明るさでも上回っている。木星も火星も動いていくので、この冬限定の星空だ。

2024年12月31日撮影 キャノンEOS60Da+シグマ対角線魚眼レンズ15㎜、露出180秒

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