ソンブレロ銀河
NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、おとめ座の銀河M104を撮影した。M104は、可視光ではメキシコの帽子ソンブレロにそっくりなことから、ソンブレロ銀河とも呼ばれ、天体写真ファンにも人気の銀河だ。長く渦巻銀河であると考えられていたが、楕円銀河の中に円盤があるという変わった構造であることが明らかになった。可視光で撮影したハッブル宇宙望遠鏡(HST)と比べると、楕円銀河は赤外線ではほとんど見えず、円盤は赤外線でも強く輝いていることがわかる。この赤外線を放出しているのは、ベンゼン環を2つ以上持つ多環芳香族炭化水素だということだが、楕円銀河部分と円盤部分はまったく成り立ちが違うのかもしれない。