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2024年1月25日 (木)

バビロン・ベルリン

 ドイツの作家フォルカー・クッチャー原作の歴史警察小説「ゲレオン・ラート警部」シリーズは、第1次世界大戦後、ヴァイマル共和国のベルリンが舞台だ。ケルン警察のラート警部(フォルカー・ブルッフ)は、密命を帯びてベルリン警察風紀課に赴任する。ラートは風紀課のブルーノ・ヴォルター上級警部の配下に置かれるが、ヴォルターはラートを警戒、やがて日雇いの警察記録係シャルロッテ・リッター(リヴ・リサ・フリース)を使って動向を監視するようになる。リッターは貧しい家庭の出で、家族を養うために夜は娼婦もしている。そんな中、イスタンブールに亡命したレフ・トロツキーを支援するトロツキストがソ連から金塊を密輸する事件が起こり、ソ連工作員とトロツキストの争いにラートが巻き込まれる。さらに、ドイツ共産党と警察が衝突する「血のメーデー事件」も発生、ラートはこれにも巻き込まれる。というわけで、ラートとリッターは次第に、革命と金塊がからむ巨大な陰謀に直面していくことになる。本作はドイツのみならずヨーロッパ中でヒットしたそうで、1929年のベルリンを再現したという映像はとても興味深い。ソ連のスパイが男装の歌手に扮して歌うテーマ曲も秀逸だ。

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