核融合
恒星のエネルギーが核融合反応により生み出されているのを解き明かしたのは、ドイツ出身のアメリカの物理学者ハンス・ベーテだ。ベーテはマンハッタン計画に関わり、リチャード・ファインマンの指導教官だったことでも知られている。恒星内での核融合反応は、主として水素からヘリウムができる反応で、そのときちょっとだけ質量が減少し、エネルギーが発生する。その割合を示すE=mc2(2乗)という有名な公式は、アインシュタインの特殊相対性理論から出てきたものだ。しかし、水素の原子核はプラスの電荷を持っているので、近づけたときに互いに反発、それを乗り越えるには超高温高圧状態で衝突させなければならない。そのため、現在の技術では、核融合で取り出すエネルギーよりも、核融合に注ぎ込むエネルギーの方が大きく、エネルギー源として使うことはできない。ところが、この現状をブレークスルーしそうな話が、アメリカのローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)によって発表された。LLNLは、注ぎ込んだエネルギーより大きなエネルギーを生み出す、「核融合点火」に成功したというのだ。今後さらに研究が進めば、核融合が化石燃料や原子力に取って代わり、人類はエネルギー問題に最終的な解を得ることができるだろう。いわば「地上に太陽を」というこの核融合、商用化が実現するのは数十年先だろうが、今回の成果は大きなブレークスルーとなりそうだ。

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