工作 黒金星と呼ばれた男
かつて韓国には、中央情報部(KCIA)という情報機関があった。KCIAはその後国家安全企画部(安企部)となり、さらには国家情報院となったが、キム・デジュン拉致事件やパク・チョンヒ大統領暗殺事件を起こすなど、大いに世間をにぎわせてきた。韓国映画「工作 黒金星と呼ばれた男」は、北朝鮮の核兵器開発で緊張状態が高まる1992年、安企部の工作員「黒金星(ブラック・ヴィーナス)」が北朝鮮に潜入する物語だ。韓国軍の情報将校パク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は、北朝鮮の核開発の実態を探るため、事業家として工作活動を開始する。3年間にわたる活動により、北朝鮮対外経済委員会リ・ミュンウン所長の信頼を得たパクは、キム・ジョンイルと面会することにも成功する。しかし、安企部は、1997年の大統領選挙に向け、キム・デジュン候補の当選を阻止するための「北風工作」を立案、パクの工作に暗雲が漂い始める。本作のモデルとなった工作員パク・チェソはその後逮捕され、一時は無罪となったが、保守系のイ・ミョンバク大統領への政権交代によって最終的には有罪となり、服役したという。

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