伝統的七夕
7月7日は七夕だが、本来の七夕は新暦7月7日ではなく、太陰太陽暦の7月7日だ。新暦と太陰太陽暦では1ヶ月くらい時期がずれていて、月齢も全然違う。国立天文台では、太陰太陽暦の七夕を「伝統的七夕」と呼んでいるが、伝統的七夕の日は必ず上弦前後の月が輝いているということになる。今年の伝統的七夕に当たる日は8月4日だが、この日は月齢5の月がおとめ座の1等星スピカの近くで輝き、22時頃には地平線の下に沈む。そうすると(光害のない田舎では)天頂付近にかかる夏の天の川がはっきり見えてきて、それをはさんでおりひめ星(ベガ)とひこ星(アルタイル)が向かい合うという、おなじみ七夕伝説の構図ができあがるというわけだ。新暦の七夕にはこういうストーリーがないので、やはり七夕は伝統的七夕の方がいいね。
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