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天体写真をきれいに仕上げるときに必要な処理の一つとして、フラット補正というのがある。これは、レンズを通った光の明るさが、中心部では最も明るく、中心から離れるに従って暗くなる現象(周辺光量低下または周辺減光)により、画面に出るムラを補正するというものだ。具体的には、薄明の空や均一な面光源を撮影した画像(フラットフレーム)を用意し、中心から離れていくにつれどれくらい暗くなるかを測定、暗くなった分を元に戻してやるという処理を行う。こういうとめんどくさそうだが、これをやってくれる天体写真専用ソフトがあるのだ。で、実際にiPadの画面を撮影した画像がこれだ。隅の方にいくとだんだん暗くなっているのがわかるだろう。キヤノンEOS60Daを使っているときは、周辺減光はあまり気にならなかったのだが、フルサイズのEOS6Dは周辺減光がけっこう大きいので、フラット補正をやらなければならないのだ。
人気シリーズ「メン・イン・ブラック」最新作「メン・イン・ブラック:インターナショナル」は、クリス・ヘムズワース&テッサ・トンプソンという「マイティ・ソー」コンビが主役を務める。MIBの新人M(トンプソン)は子どもの頃、宇宙人と遭遇、MIBのエージェントを目撃して以来、MIB入りをめざしていた。念願かなって見習いに採用されたMは、MIB内部に潜伏するスパイ摘発のため、ロンドン支局に派遣される。ロンドン支局にはハイT(リーアム・ニーソン)とH(ヘムズワース)という、かつて地球を智恵と銃1丁で救った、伝説的なエージェントがいた。敏腕だが軽薄男のHとコンビを組んだMは、さっそく捜査を開始するが、その先に待ち受けるのはおそるべき陰謀だった。変てこなエイリアンや、地球人に化けたエイリアンの監視など、シリーズ恒例のお約束もいつもどおりだ。
久しぶりに大きな太陽黒点が出現しているようだ。国立天文台太陽観測科学プロジェクトの画像を見ると、4つの大きな黒点群が確認できる。黒点は太陽表面に比べて温度が低いため、黒く見えるのだが、低いといっても4000℃もある。太陽の自転周期はだいたい1ヶ月なので、黒点も日々動いていく。なお、太陽を直接見るのはとても危険なので、やめておこう。
これは貴重な映像だ。NASAの火星探査車パーシビアランスが、衛星フォボスによる日食をとらえた。地球で見る日食は、太陽と月がちょうど同じくらいの大きさに見えるため、皆既日食や金環日食になることがあるが、火星ではそうはならない。しかも、フォボスは月のように球体ではなく、じゃがいものような形をしているので、太陽のように円形には見えない。継続時間も短く、あっという間に終わってしまう。
007シリーズのバーバラ・ブロッコリ&マイケル・G・ウィルソン制作の映画「リズム・セクション」は、テロで家族を失った女子大生が、復讐のため殺し屋になるという物語だ。3年前、飛行機事故で家族全員を失ったステファニー・パトリック(ブレイク・ライヴリー)は、生きる気力をなくし、自堕落な生活を送っていた。そんなステファニーのもとに、プロクターと名乗るジャーナリストが現れる。プロクターは、3年前の事故はテロであり、犯人はレザという男であること、情報源はBという男であることを話した。ステファニーはプロクターが収集した資料から、レザの居場所を知り、拳銃を買って復讐に向かうが、引き金を引くことはできなかった。しかも、狼狽した際にバッグを盗まれ、プロクターが殺されてしまう。Bことイアン・ボイド(ジュード・ロウ)にたどり着いたステファニーは、殺し屋になるための訓練を受ける。女ボンドと呼ばれるにはまだほど遠いが、続編の構想はあるのだろうか。
NASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)が打ち上げから32周年を迎えた。打ち上げ当初の「ピンボケ」など、さまざまなトラブルに見舞われたが、スペースシャトルによるサービスミッションで見事に回復、人類が目にしたことのないすばらしい画像を次々と送信してきた。32周年の記念画像は、うみへび座の方向3億光年彼方にあるヒクソン・コンパクト銀河群40という銀河群だ。ここに写っている5つの銀河は、10億年後には合体し、1つの銀河になるという。HSTの寿命は残り少ないが、最後まですばらしい画像を送り続けてほしいもんだ。
国立天文台の市民天文学プロジェクト GALAXY CRUISEは、すばる望遠鏡が撮影した画像の解析に市民が参加できるプロジェクトだ。2019年にスタートし、1万人近くの参加登録があったそうで、2万個以上の銀河を分類したという。今回始まった第2シーズンでは、より暗い銀河を分類の対象にするということで、サブタイトルは「Deep Quest」だ。
周期5.4年のシュワスマン・ワハマン第3彗星が1930年に地球に接近した際、1時間当たり60〜70個程度という突発的な流星群が出現したという。これはヘルクレス座τ(タウ)流星群と名付けられたが、以来この流星群の出現は観測されていない。その後、1995年にはシュワスマン・ワハマン第3彗星が分裂、急激に増光するということがあった。このとき放出されたダスト・トレイルが、5月31日に地球に接近するという。となると、あのヘルクレス座τ流星群が再現されるかもしれない。残念ながら、その時間の日本はちょうど真っ昼間だが。アメリカは好条件なので、ライブ中継に期待しよう(写真はスピッツァー宇宙望遠鏡が撮影したシュワスマン・ワハマン第3彗星のダスト・トレイル)。
これまでMacだけで天体写真の画像処理をしてきたが、フラット補正はどうしてもWindowsPCが必要そうなので、めんどくさいがMac & WoindowsPCでやろうと思い始めている。まあめんどくさいといっても、実はそうでもないのだが。手順としては、WindowsPC+ステライメージLiteでフラット(&ダーク)補正とコンポジットまでやって、その後はMac+Lightroomで処理するという感じだ。こういうときに便利なのが、リモートデスクトップだ。MacにMicrosoft Remote Desktopというソフトをインストールしておけば、MacにWindowsPCの画面を表示させ、自由に操作することができる。ぼくが持っている中古のWindowsPCはモニタがいまいちなのだが、リモートデスクトップを使えばMacできれいに表示できる。この方法なら、ダーク補正もフラット補正と同じことなので、カメラ側でやる(長秒時露光のノイズ低減)のではなく、ダークフレームを撮影してステライメージLiteでやってしまおう。撮影枚数も稼げるし。
観測史上最大級とみられるバーナーディネリ・バーンスティン彗星(C/2014 UN271)の姿を、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)がとらえた。推定される直径は140㎞だという。直径60㎞のヘール・ボップ彗星の2倍以上なので、大彗星として見られることを期待したいが、残念ながら土星軌道の外側を通過するので、明るくなることはないようだ。近日点通過は2031年1月と予想されている。
アメリカの作家パトリシア・ハイスミス原作の映画「ギリシャに消えた嘘」は、詐欺師とその妻、そしてもう1人の若い詐欺師3人の逃避行を描いた物語だ。アメリカ人青年ライダル(オスカー・アイザック)は、ギリシャでツアーガイドをしながら、観光客相手に金銭をちょろまかす日々を送っていた。ある日ライダルは、ギリシャを旅行中のアメリカ人実業家チェスター・マクファーランド(ヴィゴ・モーテンセン)とその妻コレット(キルスティン・ダンスト)と出会う。夕食をともにし、帰宅する途中、コレットがブレスレットを忘れたことに気づいたライダルは、夫妻が宿泊するホテルへと向かう。まさにそのとき、チェスターのもとに、詐欺投資の被害者である私立探偵が取り立てに来ていた。そして、もみ合いの末探偵を死なせてしまったチェスターは、遺体を隠そうとするところをライダルに目撃されてしまう。というわけで、詐欺師が詐欺師をだまして、3人の逃避行が始まる。コレット役の女優は見覚えがあるなぁと思っていたら、映画「スパイダーマン」シリーズのメリー・ジェーン・ワトソンだったんだな。
ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が、ビッグバンによる宇宙誕生から10億年以内に存在した単独の星を検出した。地球から129億光年彼方にあるこの星は、通常なら観測できるはずもないが、重力レンズ効果で数千倍以上に増光され、奇跡的に見えているのだ。古い英語で明けの明星を意味する「エアレンデル」と名付けられたこの星は、少なくとも太陽の50倍以上の質量を持つ巨大な星だ。今後はジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測も計画されていて、ビッグバン直後最初に誕生したファースト・スターの謎が解明されるかもしれない。
「スタートレック」のドラマシリーズ「スタートレック:ピカード」シーズン2は、毎週金曜日に新しいエピソードが配信されている。これまでのあらすじだが、まずは引退したジャン=リュック・ピカード(パトリック・スチュワート)が、助けを求める謎のメッセージを受けて向かった先で、艦隊もろともボーグに同化されそうになる。この危機に、ピカードは自爆の道を選択するが、一瞬後にピカードが目覚めると、Qが現れる。そして、Qによってピカードらは、パラレルワールドのような世界に飛ばされる。その世界では、地球はバルカンら他の惑星を滅ぼし、ピカードは冷酷な将軍として知られていた。ピカードらはボーグ・クイーンの協力も得て、時間軸が改変された分岐点へとタイムワープを敢行する。過去にタイムワープというのはもちろん映画「スタートレックⅣ 故郷への長い道」のオマージュだが、バスの中で大音量でパンク音楽を流す迷惑男は、同じ俳優が再演しているそうだ。データ役のブレント・スパイナーも、データを製造したスン博士の先祖という役で出演している。なお、撮影が始まったシーズン3では、「新スタートレック」の主要メンバーも総出演するそうだ。
南米チリの高地にある国立天文台アルマ望遠鏡が、135億光年の彼方にあると思われる銀河を観測した。この天体「HD1」は、これまで最も遠いところにあると考えられていた天体よりも、さらに1億光年遠いところにあるという。昨年暮れに打ち上げられたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の最初の観測対象にも選ばれ、これからじっくりと研究されていくんだろう。
国際宇宙ステーション(ISS)は、90分で地球を1周しているので、たまに日本上空を通過する。とはいえいつでも見えるわけではない。昼間だと見えないし、ISSは自ら発光していないので、夜中は見えない。見えるのは、地上は夜だが、上空にいるISSにはまだ太陽の光が当たっているときだ。ISSが日本で見える日時は「KIBO宇宙放送局」が公表していて、各地の見え方もこれでわかる。昨日は東京でもよく見えるはずだったが、雲が多く見えなかった。今日明日は九州・中国地方上空を通過し、低空ながら東京でも見える予報だ。1等星より明るく、ゆっくり動いていくので、方向さえ間違えなければカンタンに見つけられるだろう。
ハリソン・フォード主演の映画「推定無罪」は、女性検事補殺しの濡れ衣を着せられた地方検事補の法廷闘争を描く物語だ。ラスティ・サビッチ(フォード)は有能な主席検事補で、一見よき家庭人だが、新人の女性検事補キャロリン・ポルヒーマスと不倫関係にあった。そんなある日、キャロリンが自宅で殺される。ラスティは事件の捜査を命じられるが、捜査を進めるうち、キャロリンの素顔が明らかになっていく。そしてラスティは、現場に残された指紋や体液から、容疑者として逮捕されてしまう。ラスティのボス レイモンド・ホーガンは地方検事選挙を控えていて、選挙に絡んだ謀略の匂いも漂うが、敏腕弁護士サンディ・スターンを弁護人として、法廷での戦いに挑む。アメリカ憲法では、被告人には推定無罪の権利が与えられていて、被告人が自らその無実を証明する必要はなく、政府が、合理的な疑問の余地なく有罪であることを証明しなければならないという。
1960年代半ば、アメリカのテレビドラマ「逃亡者」が大ヒットした。妻殺しの濡れ衣を着せられ、死刑判決を受けた医師リチャード・キンブルが、執行直前に脱走し、真犯人を探し回るという物語だ。このドラマは、現実にあったサム・シェパード事件が下敷きになっていて、事件は当時、世間をおおいににぎわせたという。ハリソン・フォード&トミー・リー・ジョーンズ主演の映画「逃亡者」は、このリメイク作品だ。シカゴ記念病院の有能な外科医キンブル(フォード)がある夜帰宅すると、妻ヘレンが瀕死の状態にあった。キンブルは片腕が義手の男ともみあいとなるが、男は逃走、ヘレンは息絶えた。警察はキンブルを逮捕、キンブルは無罪を証明できず、裁判で死刑判決が下る。キンブルは刑務所に護送されるが、他の受刑者が脱走を企てたのに乗じて、逃走に成功する。というわけで、キンブルは連邦保安官サミュエル・ジェラード(ジョーンズ)の執拗な追跡を受けながら、真犯人を追い求める。本作のヒットを受け、ジェラードを主役とした続編「追跡者」も制作された。