トパーズ
アルフレッド・ヒッチコック監督の映画「トパーズ」は、東西冷戦のさなか、キューバ危機の裏で繰り広げられるスパイ合戦を描いた物語だ。デンマーク コペンハーゲンで休暇中のソ連KGB高官クセノフが、妻子を連れてアメリカに亡命する。クセノフを尋問するCIAだったが、そこには、ソ連がキューバにミサイルを搬入したという重大な情報が含まれていた。しかし、アメリカはその前年、カストロ政権を打倒しようとしてピッグス湾事件を起こしていたため、キューバで協力者を確保することができなかった。そこでCIAは、フランス情報部のアンドレ・デベロウ(フレデリック・スタフォード)に協力を依頼、デベロウは本国にも極秘で活動を開始する。ジョン・ル・カレ原作の「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」は、MI6の二重スパイ キム・フィルビーを題材にした作品だが、本作の「トパーズ」も、二重スパイである某国高官をさすコードネームだ。日本を舞台にした映画「007は二度死ぬ」で悪役ボンドガールを演じたカリン・ドールが、重要な役回りのキューバ人女性を演じている。