「三四郎」の舞台⑮
夏目漱石「三四郎」
「ふと目を上げると、左手の丘の上に女が二人立っている。女のすぐ下が池で、向こう側が高い崖の木立で、その後がはでな赤煉瓦のゴシック風の建築である。」
三四郎が里見美禰子と初めて出会ったのは、いまでいう「三四郎池」のほとりだ。もともとは加賀藩主前田氏が築造した「育徳園」にあって、池の形が「心」という字をかたどっていたことから、「心字池」と名付けられた。三四郎と美禰子はこのときはすれ違っただけだったが、後に広田先生の引っ越しの手伝いで再会、交流が始まる。田舎から東京に出てきたばかりの三四郎には、都会的で先進的な美禰子はとても魅力的な女性に映ったのだろう。野々宮宗八が、「静かでしょう。近ごろは東京があまりやかましくなりすぎて困る」というように、ここはいまも別世界だ。
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