さいとう・たかを
「ゴルゴ13」の生みの親さいとう・たかをが死去したとの報。つい最近、201巻を発売し、最も発行巻数が多い単一漫画シリーズとしてギネス世界記録に認定されていた。ぼくも40年近く愛読し、一時は全巻そろえていた(置き場所がなくなり、泣く泣く整理)。初めてゴルゴ13と出会ったのは受験生時代、深夜のコンビニで何冊も立ち読みしたのはなつかしい思い出だ。はじめの頃は007みたいな感じ(けっこうしゃべってた)だったが、だんだんしゃべらなくなり、寡黙なイメージが定着した。印象に残る作品はいろいろあるが、大戦後の雰囲気が色濃く漂う初期の作品や、ゴルゴのルーツを扱ったエピソードはやはり特別だ。連載当初は10話くらいで終わるつもりで、さいとう・たかをの頭の中では、最終話の最後のシーンまでできあがっていたという。しかし、さいとう・たかを死去でそれを知る者は誰もいなくなった。これからもゴルゴは死なず、国際社会の重要な舞台裏で活躍し続けるんだろう。
