コンバージョンレンズ
いまの天体望遠鏡での写真撮像には、コンバージョンレンズ(補正レンズ)が不可欠なものとなっている。フローライトレンズやED(異常分散)レンズをもってしても、全面にわたって完全に収差をなくすことは困難で、中心部はシャープでも、周辺画像は悪化するのだ。そこで周辺画像を補正するコンバージョンレンズの登場ということになる。コンバージョンレンズには、マスターレンズの焦点距離をあまり変えない「フラットナー」、焦点距離を短くする「レデューサー」、焦点距離を長くする「エクステンダー」があり、撮像対象によって使い分ける。タカハシFSー60CBの場合、本来の焦点距離は355㎜だが、フラットナーで370㎜、レデューサーで255㎜、エクステンダーで600㎜となる。ぼくはだいたいレデューサーを使うことが多いが、銀河撮像用にフラットナーも用意している。コンバージョンレンズは、かなり凝った作りなので、お値段も高い。

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