重力と力学的世界
古典力学はアイザック・ニュートンによって一旦の完成をみるが、ニュートンの表現形式は独特であり、その後多くの科学者によって現代的な姿に洗練されていった。その中からは、より一般的な形式である解析力学も誕生、後に誕生する量子力学の発展に大きく寄与することになった。山本義隆はこのような物理学の発展過程を何冊もの本にまとめているが、「重力と力学的世界 古典としての古典力学」は、その第1弾となった本だ。もともと現代数学社から刊行されていたものが、ちくま学芸文庫からあらためて刊行されることになった。ニュートンの力学は科学革命というにふさわしいものであったが、一方でニュートンはオカルトというべき分野にも傾倒していて、「最後の魔術師」とも揶揄された。大学で物理学を学ぶとき、このような歴史的背景はほとんど触れられなかったと思うが、いま知るとなかなか興味深い。読んでみよう。

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