モノリス
アメリカ ユタ州などで、SF映画の金字塔「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスに似た金属柱が現れたそうだ。映画ではほとんど説明がなく、謎の存在だが、アーサー・C・クラークの小説版では詳しい説明があり、それによると一種のコンピュータだ。人類よりはるかに進んだある地球外知的生命体がいて、彼らはすでに肉体を離れ、精神のみの生命体となっていた。彼らは知的生命体に進化できそうな生命体を見つけると、その惑星にモノリスを送り込み、進化を誘導していた。地球では、ヒトザルがいた400万年前(小説版では300万年前)のアフリカにモノリスが出現する。モノリスの影響を受けたヒトザルは道具を使うことを覚え、厳しい生存競争に打ち勝っていく。そして現代、ヒトザルから進化した人類は、月面でモノリスを発見する。人類の進化を確認したモノリスは、木星(小説版では土星)に向けて強力な信号を放つ。その探査のため、デヴィッド・ボーマン船長ら乗組員と人工知能HAL9000を乗せた宇宙船ディスカバリーが木星に向かう。映画版は続編の「2010年」まで制作されたが、小説版はその後さらに「2061年宇宙の旅」、「3001年終局への旅」まで刊行された。モノリスは進化を誘導するものなのだが、ある生命体の進化のためには、別の生命体を滅ぼすこともありうるという、ちょっと厄介なものだ。2020年となった現在、モノリスが姿を現したのはなぜなんだろうか。

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