ロジャー・ペンローズ
2020年のノーベル物理学賞受賞が決定したイギリスの物理学者であり数学者でもあるロジャー・ペンローズは、この分野で知らぬ者はいないくらい有名な人物だ。受賞理由はブラックホールの研究ということで、ペンローズはスティーヴン・ホーキングとともに、アインシュタインの一般相対性理論からブラックホールの形成を理論的(数学的)に証明した。ホーキングが存命なら、まちがいなく共同受賞したんだろう。この研究はいまから半世紀も前の話で、当時はブラックホールなどまったく観測できない時代だった。いわば、あまりにも先進的な研究だったのだ。先進的すぎると、いくらすごい理論でも、検証できる時代がくるまで長い時間がかかる。ペンローズやホーキングのような天才科学者がなかなかノーベル賞を受賞できないのは、これが理由だろう。ペンローズはこのほか、スピンネットワークやツイスター、ペンローズ・タイルや量子脳など難解な理論を数々発表している。一般向け?の本もいくつか書いているが、とても「一般向け」とはいえないような難解な本ばかりだ。ぼくも多少は科学書を読んでいるが、ペンローズの本は難しすぎてなかなか読み進めることができない。そういえば、6年前に刊行された「宇宙の始まり終わりはなぜ同じなのか」もまだ読んでなかった。がんばって読もうっと。

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