ペイド・バック
第2次世界大戦後、ホロコーストに関与したナチス幹部に対する厳しい追及が行われた。中でも有名なのは、アルゼンチンに潜伏していた親衛隊将校アドルフ・アイヒマンが、イスラエル諜報特務庁(モサド)に捕らえられた事件だろう。ヘレン・ミレン主演の映画「ペイド・バック」は、ナチス幹部を追うモサド工作員の活躍を描いた物語だ。モサドの工作員だったレイチェル(ミレン)とその夫ステファン・ゴールド(トム・ウィルキンソン)は、ナチスで人体実験を繰り返していた医師ディーター・フォーゲルを暗殺、祖国の英雄として尊敬されていた。2人は30年前、デヴィッド・ペレツを加えた3人のチームで東ベルリンに潜入、フォーゲルを見つけ出し、イスラエルに連行しようとするが、抵抗されたため、レイチェルが射殺したのだ。ここで物語は、30年前の東ベルリンへと巻き戻され、若きレイチェル・シンガー(ジェシカ・チャステイン)とステファン、そしてデヴィッド(サム・ワーシントン)の回想シーンが展開される。そして明らかになる、30年前の秘密。というわけで、祖国の英雄のはずの3人の苦悩も明らかになる。俳優陣も有名映画に出演している俳優ばかりで、緊迫感ある物語だ。

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