シャドー・ダンサー
かつて、北アイルランド紛争が激しかった時代、IRA(アイルランド共和軍)によるテロがしばしば発生した。こうしたことから、IRAが登場する作品はけっこうあるが、映画「シャドー・ダンサー」もその一つだ。一家全員がIRA活動家というシングルマザーのコレット(アンドレア・ライズブロー)には、自分の代わりにおつかいに行かせた幼い弟を、銃撃戦で死なせてしまうという暗い過去があった。そして1993年、ロンドン地下鉄爆破テロ事件の容疑者として拘束されたコレットは、MI5(イギリス保安局)のマック(クライヴ・オーウェン)という男に、息子と離ればなれになって刑務所暮らしを送るか、スパイになるかの選択を迫られる。やむなくマックの協力者となったコレットだが、IRA活動家である兄弟や仲間への罪悪感に苦悩することになる。一方、マックは、コレット以外にも「シャドー・ダンサー」と呼ばれるもう一人のスパイがいることを知り、MI5上層部への不信感を強めていく。スパイものに裏切り者はつきものだが、待っているのは常に非情な結末だ。スパイになりたい者は、家族を持たない方がいいだろう。そう、ジェームズ・ボンドのように。
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