Mr.ホームズ 名探偵最後の事件
シャーロック・ホームズは引退後、英仏海峡を見渡す温暖なサセックスの丘で、養蜂業を営むなどして余生を過ごした。コナン・ドイルの「正典」では、その間もいくつかの事件を手がけ、特に「最後の挨拶」事件では、2年間もかけてドイツの大物スパイを逮捕するという活躍を見せている。アメリカの作家ミッチ・カリン原作の映画「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」は、そのホームズの最晩年を描いた物語だ。1947年、兄マイクロフトもジョン・ワトソンもすでにこの夜を去り、90歳を超えたホームズ(イアン・マッケラン)自身も痴呆が進んでいた。世間ではワトソンが描いた小説をもとにしたイメージができあがっていたが、ホームズはこれに違和感を感じ、手記を執筆していた。ホームズの心に引っかかっていたのは、30年前に探偵業を引退する契機となったアン・ケルモット事件だった。二度の流産で鬱状態になったアンを心配した夫トーマス・ケルモットの依頼により、アンの行動を調査していたホームズだったが、悲劇的な結末を迎えていたのだ。痴呆が進むホームズは、家政婦マンロー夫人の聡明な息子ロジャーの助けを得て、記憶を解き明かしていく。記憶力を取り戻したいホームズがサンショウを探して広島を訪れるという場面もあり、真田広之が日本人 梅崎タミキ役で出演している。

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