ビッグ・クエスチョン
イギリスの物理学者スティーヴン・ホーキングが死去してから1年が経った。ホーキングは宇宙論、特にブラックホールの研究を専門としていたが、世界的に有名になるにつれ、科学を中心とする「ビッグ・クエスチョン」について意見を求められるようになった。ホーキングの死後刊行された「ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう」は、これらの問いに対するホーキングの答えをまとめた本だ。本書で取り上げられた10のビッグ・クエスチョンのうち6つはホーキングの研究に直接関係するものだが、あとの4つは広く人類の未来に関するもので、ホーキングはさまざまな難問があることを認めながらも、人類の未来について楽天的な見方を示している。もちろん、そのためには人類自身の不断の努力が必要なわけで、科学を否定するかのような政治家が超大国のトップに選ばれるというのでは先行き不安だ。科学者のみならず、政治家こそ本書を読み、人類が直面する難問といかにそれらをブレイクスルーしていくかについて、深く構想すべきだろう。

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