ザ・シークレットマン
1972年にアメリカで起きたウォーターゲート事件は、最終的にリチャード・ニクソン大統領を辞任に追い込む大スキャンダルとなった。この年の秋に2期目の大統領選を控えていた共和党ニクソン陣営は、選挙戦で優位に立っていたにもかかわらず、なぜかライバルの民主党本部に盗聴器を仕掛けようとしたのだ。しかも、犯人5人がフリーランスとかではなくもろニクソン陣営の人間だったこと、ホワイトハウスからFBIにさまざまな捜査妨害があったことで、FBI内部ではホワイトハウス、もっといえばニクソン大統領の関与が早くから疑われた。しかし、ホワイトハウスのもみ消しや不正工作、司法妨害などによって、最初は世論の関心も盛り上がらなかった。そうした中で、「ディープ・スロート」と呼ばれる謎の人物が機密情報をマスコミにリーク、大統領の不正が暴かれていった。リーアム・ニーソン主演の映画「ザ・シークレットマン」は、「ディープ・スロート」の正体であるFBI副長官マーク・フェルトの視点から、ウォーターゲート事件を描いた物語だ。フェルトはニクソン大統領辞任前にFBIを退職、自らが「ディープ・スロート」であったことを明らかにしたのはその32年後だった。
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