火星大接近
地球も火星も、太陽を一つの焦点とする楕円軌道を描く。地球の軌道はほとんど円に近いが、火星の軌道は円からちょっとつぶれているので、太陽と火星との距離は一定ではない。地球と火星とは2年2ヶ月毎に接近するが、そのときどきの地球と火星との距離によって、大接近とか小接近とかいっている。今回、地球と火星とは7月31日に最接近するが、これは大接近といえる距離で、今世紀最大の火星大接近だった2003年と比べても遜色はない。2003年の大接近は6万年ぶりとか騒がれたが、望遠鏡で見てもまずわからないようなわずかな差で「6万年ぶり」とかいうのはちょっと誇大広告だろう。それはさておき、火星の見つけ方だが、夜中に南の空を見上げれば、最も明るい赤い星が火星だ。9月上旬までは木星より明るく、年内はほとんどの1等星よりも明るい。ただ、視直径はどんどん小さくなっていくので、望遠鏡で見るならやはり最接近前後がいい。木星の視直径が38”、土星の視直径が18”程度なのに対し、火星の視直径は24”程度だ。
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