偉大なる宇宙の物語
物理学の歴史は古代ギリシアの哲学者タレス(紀元前620年〜紀元前546年頃)にまでさかのぼることができるが、17世紀、アイザック・ニュートンによる古典力学の完成によって近代物理学の幕が開けた。19世紀にはマイケル・ファラデーやジェームズ・クラーク・マクスウェルによって電磁気学が確立、重力とともに人間にとって身近な力 電磁気力のふるまいも説明できるようになった。しかし、科学技術が発展してより大きなもの、より小さなものの研究が進むにつれ、ニュートンやマクスウェルの理論だけでは説明がつかない現象も現れるようになった。かくして20世紀初頭、相対性理論と量子力学という新たな理論が登場する。アメリカの物理学者ローレンス・クラウスが書いた「偉大なる宇宙の物語」は、現代物理学の主要な柱である素粒子物理学の誕生と発展を解説した本だ。素粒子物理学では「標準模型」という理論が確立しているが、この理論には実に多くの科学者が関わってきた。湯川秀樹や朝永振一郎、南部陽一郎もみなそうで、クラウスは彼らの業績も紹介している。クラウスはSFも好きなようで、ときどき「スタートレック」の話なんかも出てきてニヤッとさせてくれる。
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