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2018年5月

2018年5月31日 (木)

2018年6月の星空

 6月というのはだいたい天候がよくない。北海道は梅雨がないといわれるが、天気がいい日ばかりかというとそうでもなく、天候不順の年も多い。しかし、天候に恵まれれば、東の空には夏の天の川が昇り、にぎやかな星空となる。春の星空で目立つのは、北斗七星からうしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカに至る「春の大曲線」だ。しかし、スピカの隣には木星が明るく輝いているので、いまはそちらの方が目立つ。かみのけ座やおとめ座には銀河団があり、本格的な望遠鏡を使うと数多くの銀河を撮影することができるが、これは上級者向けだ。沈むオリオン座を追うように昇ってくるのがさそり座だ。1等星アンタレスは「火星に対抗するもの」という意味だが、その火星はちょっと離れたところに赤く輝いている。そしてアンタレスと火星の間に見えるのが土星だ。土星の輪は傾きによって太く見えたり細く見えたりするが、いまはかなり太く見えているので、小さな望遠鏡でもよくわかる。6月は1年で最も夜が短い季節なので、天体写真撮影に適した時間は6時間くらいしかない。いつもより手際よく撮影しないとダメだ。国立天文台HPより。

 

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2018年5月30日 (水)

天体写真撮影用レンズ⑪

 天体写真撮影用というわけではないが、軽量・コンパクトなキャノンEOS Kiss X9にピッタリなのがパンケーキレンズEFーS24㎜ F2.8 STMだ。EFーSレンズはAPSーCサイズのイメージセンサーを搭載するモデル専用で、普段使いにあると便利だ。本格的な天体写真撮影にはEOS60Daを使うが、もう1台、EOS Kiss X9+EFーS24㎜の組み合わせで星空タイムラプス動画を撮影しておくのもいい。実戦投入はこの夏だ。

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2018年5月29日 (火)

天体写真撮影用レンズ⑩

 シグマ15㎜ F2.8 対角線魚眼レンズで撮影した夏の天の川。画角がすごく広いので、夏の大三角もすっぽり収まっている。これくらい広角になるとナノ・トラッカーみたいなポータブル赤道儀でも十分なので、旅先に1本だけ持って行くならこれかも。天体写真撮影ファンなら持っていて損のないレンズだ。別にシグマの回し者ではないが。

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2018年5月28日 (月)

天体写真撮影用レンズ⑨

 天の川はぐるっと地球を取り巻いているので、普通の広角レンズでも一つの構図には収まらない。こういうときに便利なのが魚眼(フィッシュアイ)レンズだ。魚眼レンズには円周魚眼レンズと対角線魚眼レンズという2種類があり、円周魚眼レンズは円形、対角線魚眼レンズは普通の写真と同じ長方形の画像となる。ぼくが使っているのはシグマ15㎜ F2.8 対角線魚眼レンズで、天の川撮影には非常に適したレンズだ。流星群のように、全天のどこに流星が出現するかわからない場合にも、画角の広さがものをいう。タイムラプス動画にも適したレンズだ。

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2018年5月27日 (日)

天体写真撮影用レンズ⑧

 キャノンEF100㎜ F2 USMで撮影したはくちょう座北アメリカ星雲周辺。APSーCサイズのイメージセンサーを搭載するデジカメなら、35㎜フルサイズの160㎜望遠レンズに相当する。オリオン座大星雲やアンドロメダ銀河など、大きな星雲星団銀河ならけっこう迫力のある写真が撮影できる。

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2018年5月26日 (土)

天体写真撮影用レンズ⑦

 キャノンEF100㎜ F2 USMは1991年発売、6群8枚構成の中望遠レンズだ。APSーCサイズのイメージセンサーを搭載する一般的なデジカメでは、35㎜フルサイズの160㎜に相当する。このレンズはまだモデルチェンジしておらず、いまでも製造している。これくらいの中望遠レンズだと、大きな星雲星団銀河ならけっこう見栄えのする写真を撮影できるし、オリオン座大星雲と馬頭星雲とが同じ構図に入る。これより長い135㎜や200㎜の望遠レンズもフィルム時代には一般的だったが、いまはミニボーグがあるのでいらないと思う。

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2018年5月25日 (金)

天体写真撮影用レンズ⑥

 キャノンEF24㎜ F2.8で撮影したはくちょう座周辺。APSーCサイズのイメージセンサーを搭載するデジカメなら、35㎜フルサイズの35㎜広角レンズに相当する。これくらいの広角レンズになると、天の川もけっこう広い範囲が収まるようになるし、露出時間を増やしても星が点像に写るため、星景写真も見映えがするようになる。

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2018年5月24日 (木)

天体写真撮影用レンズ⑤

 キャノンEF24㎜ F2.8は1988年発売、10群10枚構成の広角レンズだ。APSーCサイズのイメージセンサーを搭載する一般的なデジカメでは、35㎜フルサイズの38㎜に相当する。フィルム時代には、50㎜標準と35㎜広角が主力だったので、APSーCサイズのデジカメでは、35㎜と24㎜がだいたいこれに相当する。これも2012年にモデルチェンジした。

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2018年5月23日 (水)

天体写真撮影用レンズ④

 キャノンEF35㎜ F2で撮影したはくちょう座北アメリカ星雲周辺。APSーCサイズのイメージセンサーを搭載するデジカメなら、35㎜フルサイズの56㎜標準レンズに相当する。天文ファンになったばかりの人が初めて星野写真を撮影するなら、これくらいのレンズがいい。ぼくも最初に買ったレンズはSMCタクマー55㎜だった。

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2018年5月22日 (火)

天体写真撮影用レンズ③

 キャノンEF35㎜ F2は1990年発売、5群7枚構成の広角レンズだ。広角レンズといっても、APSーCサイズのイメージセンサーを搭載する一般的なデジカメでは、35㎜フルサイズの標準レンズに相当する。キャノンの場合、焦点距離に1.6をかけて換算するので、56㎜相当となる。なお、50㎜レンズは80㎜相当だ。これも2012年にモデルチェンジした。

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2018年5月21日 (月)

天体写真撮影用レンズ②

 キャノンEF50㎜ F1.8 Ⅱで撮影したはくちょう座北アメリカ星雲周辺。天体写真撮影で気になるのは、周辺減光と周辺星像の悪化だ。この写真はブログ掲載のため画質をかなり落としているので、わかりにくいかもしれないが、中心から離れた隅の方の星はちょっと流れてしまうのだ。これはレンズを絞ると改善されるが、その分露出時間を増やさなければならない。バランスを考えると、F4くらいがいいのかなという感じだ。

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2018年5月20日 (日)

天体写真撮影用レンズ①

 天体写真撮影ではレンズの性能がはっきり出る。ズームレンズは風景や人物の撮影には便利だが、天体写真ではやはり単焦点レンズがいい。ぼくが使っているのはキャノンEF50㎜、100㎜、35㎜、24㎜にシグマ15㎜対角線魚眼レンズの5本だ。このうちキャノンEF50㎜ F1.8 Ⅱはデジカメ登場以前、1990年発売の標準レンズで、5群6枚構成の軽量・コンパクトなレンズだ。2015年にはデジカメ専用設計にモデルチェンジしたので、もう製造していない。
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2018年5月19日 (土)

風とライオン

 007引退後のショーン・コネリーが砂漠の王者を演じる映画「風とライオン」は、20世紀初頭のモロッコを舞台に、欧米列強と砂漠の民との対決を描いた歴史ドラマだ。欧米列強が進出するモロッコのタンジールで、イーデン・ペデカリス夫人(キャンディス・バーゲン)らアメリカ人家族3人がある日、リフ族馬賊に誘拐される。馬賊の首長ライズリ(コネリー)は預言者ムハンマドの血を引く砂漠の王者を自認し、欧米列強に対しある思惑を秘めていた。誘拐されたペデカリス夫人だが、ライズリと行動をともにするにつれ、ライズリに対する見方も変わっていく。一方、アメリカ・ルーズベルト大統領は海兵隊を派遣、ペデカリス夫人らの身柄の引き渡しを受ける代わりにライズリの罪は問わないと約束する。約束の地に現れたライズリだったが、ドイツ軍に捕らえられ、捕虜となってしまう。ここに、アメリカとドイツ、砂漠の民との戦いの火ぶたが切って落とされる。という話だが、アメリカ映画としてはイスラム社会に対し一定の敬意を持った映画だといえるだろう。

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2018年5月18日 (金)

スピード

 われわれバイク乗りにとっては「正典」ともいうべき映画「イージー・ライダー」の監督・主演を務めたデニス・ホッパー演じる爆弾魔と、キアヌ・リーヴス演じるロサンゼルス市警察SWAT隊員との対決を描いた映画「スピード」は、最後まで息詰まる展開だ。ある日、高層ビルのエレベーターに爆弾が仕掛けられるが、ロス市警のジャック・トラヴェン(リーヴス)は相棒のハリーとともになんとか全員を救出、犯人をあと一歩まで追い詰める。犯人は、元アトランタ市警察のハワード・ペイン(ホッパー)だったが、ペインはトラヴェンらを逆恨みし、罠にはめる。路線バスに時速50マイルを下回ると爆発する爆弾を仕掛け、トラヴェンをおびき寄せたのだ。走行中のバスに乗り込んだトラヴェンだが、乗客の持っていた銃が暴発してドライバーが負傷、乗客だったアニー・ポーター(サンドラ・ブロック)に運転をまかせ、ペインと交渉しながらなんとか爆発を阻止しようと奮闘する。老体のホッパーだが、若きリーヴスと取っ組み合いでも互角の戦いを演じている。それにしても、よくこんな映画を路上で撮影できたもんだ。

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2018年5月17日 (木)

DPPによるコンポジット⑦

 DPPによるコンポジット第7回。DPP4によってバラ星雲のレッドとマゼンタの色域を強調し、4枚コンポジットで仕上げてみた。かなり極端な仕上げなので、違和感があるが、こういうこともできるということで。

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2018年5月16日 (水)

DPPによるコンポジット⑥

 DPPによるコンポジット第6回。DPP4によってカリフォルニア星雲のレッドとマゼンタの色域を強調し、4枚コンポジットで仕上げてみた。かなり極端な仕上げなので、違和感があるが、こういうこともできるということで。

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2018年5月15日 (火)

DPPによるコンポジット⑤

 DPPによるコンポジット第5回。DPP4によってオリオン座大星雲のレッドとマゼンタの色域を強調し、4枚コンポジットで仕上げてみた。かなり極端な仕上げなので、違和感があるが、こういうこともできるということで。普通の仕上げではわからないが、オリオン座大星雲の広がりはかなり大きいことがわかる。

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2018年5月14日 (月)

DPPによるコンポジット④

 DPPによるコンポジット第4回。前回同様、さらに合成していく。この画像は4枚合成したもの。拡大すると、ざらつきがもっと減り、なめらかになってきた。枚数は多ければ多いほどいいが、撮影はそれだけ大変になる。撮影時間が限られている場合、時間がもったいないが、きれいな写真を撮影したいなら、しょうがない。

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2018年5月13日 (日)

DPPによるコンポジット③

 DPPによるコンポジット第3回。この画像は2枚合成したもの。拡大すると、ざらつきがちょっと減っている。

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2018年5月12日 (土)

DPPによるコンポジット②

 DPPによるコンポジット第2回。ベースとする画像を開くと、ツールメニューに「多重合成を起動」というメニューがあるので、これを起動する。ここで合成する画像や合成方法を選ぶことができるので、2枚目の画像を選び、合成方法は「加算平均」とする。100%表示に拡大して位置合わせキーで正確に位置合わせすれば、ひとまず合成完了だ。他にも何枚かあれば、「続けて合成」で順次合成していく。

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2018年5月11日 (金)

DPPによるコンポジット①

 天体写真、とりわけ淡い星雲や銀河を撮影するときには、コンポジット(多重合成)という手法を用いるときれいな画像が得られる。デジタルカメラではランダムノイズが発生し、ざらざらした感じになることが多いが、何枚か同じ構図で撮影してコンポジットすると、なめらかな感じになる。キャノン純正のDigital Photo Professional(DPP)でもコンポジットができるので、やってみよう。まずはコンポジットなしの画像から。RAWで撮影し、何も手を加えずにJPEGに変換した。

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2018年5月10日 (木)

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

 いよいよ映画「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」の公開が迫ってきた。いうまでもなく、ハン・ソロは銀河一のパイロットだ。エピソード4「新たなる希望」でルーク・スカイウォーカーやレイア・オーガナと出会う前、ソロはチューバッカとともに密輸業者として活動していたが、2人と出会ったことで反乱同盟軍に加わり、銀河帝国との戦いで勝利に貢献する。本作はエピソード4より前の時代の、若き日のソロを描いた物語だ。これまでソロを演じてきたハリソン・フォードに替わり、本作でソロを演じるのはオールデン・エアエンライクという俳優だが、どんな演技を見せてくれるかは見てのお楽しみだ。もちろんチューバッカとランド・カルリジアンも登場、ソロがどうやってミレニアム・ファルコンを手に入れたかも描かれるはずだ。ほぼ同時代を描いたアニメ「スター・ウォーズ 反乱者たち」シーズン4も、いよいよ最終回が近づいている。ケイナンは銀河帝国軍に捕らえられたヘラやエズラを、身を挺して守った。エピソード3と4の間のミッシングリンクもこれでかなり埋まりそうだ。

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2018年5月 9日 (水)

2012

 古代マヤ文明の2012年12月人類滅亡説をモチーフにした映画「2012」は、太陽の活動が活発化し、地球規模で大災害が発生、人類が滅亡の危機に瀕する物語だ。2009年、太陽から大量のニュートリノが放出され、地球内部が熱せられる。実際にはニュートリノは通常の物質とはほとんど反応せず、地球を素通りするだけだが、今回は「初めて通常の物質と反応した」という解説つきだ。地球内部の温度が急上昇すると、マントルの流動性が増し、その上に浮いている地殻も不安定化する。その結果世界中で大噴火や巨大地震、大津波が発生、近いうちに大破局が訪れることが予想された。というわけで、各国政府はひそかに「ノアの箱船」を建造し、選ばれた人間や動植物を生存させようという計画を進める。われわれの太陽は誕生後50億年を経過し、現在は安定した状態にあるが、寿命は100億年と考えられていて、最後は赤色巨星となって地球も飲み込まれると予想されている。また、それまでにも太陽の活動が活発化するということも十分あり得るわけで、本作のような大破局が起きる可能性は否定できない。果たしてそのとき、人類はこの映画のように生き延びることができるのだろうか。まあ難しいだろうなぁ。

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2018年5月 8日 (火)

アバター

 3D映画ブームの火付け役となったジェームズ・キャメロン監督の映画「アバター」は、22世紀、太陽系から約4光年離れたケンタウルス座α星系の星パンドラが舞台だ。深刻なエネルギー問題を抱える人類は、パンドラの地下に眠る希少鉱物アンオブタニウムを求めて進出するが、そこにはナヴィという知的生命体が居住していた。地球人は自らのDNAとナヴィのDNAとを掛け合わせた人造生命体を作り出し、地球人の神経をリンクさせた「アバター」をナヴィに送り込むが、ナヴィは地球人の提案に応じることはなく、原始的な生活スタイルを変えようとしなかった。そんな中、元海兵隊員で下半身不随となったジェイク・サリー(サム・ワーシントン)が、急死した双子の兄の代理としてアバター計画に参加することになった。アバターとして地球人を上回る肉体を手に入れたサリーは、最初は地球人として任務を遂行しようとするが、次第にナヴィに親近感を持ち、板挟みとなっていく。というわけで、結局は地球人側がアンオブタニウム強奪のため武力行使に出るわけだが、このあたりはどこかの超大国を風刺しているようでかなり政治的だ。2020年には続編も公開される予定で、その後も第5作まで制作されるということだ。

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2018年5月 7日 (月)

ドラキュラ

 映画「スター・ウォーズ」でもおなじみピーター・カッシング&クリストファー・リーのコンビで大人気となった「吸血鬼ドラキュラ」を、フランシス・フォード・コッポラがリメイクした映画「ドラキュラ」は、ドラキュラのラブストーリーというホラー映画だ。俳優陣も豪華で、ドラキュラをゲイリー・オールドマン、ヴァン・ヘルシング教授をアンソニー・ホプキンス、若き弁護士ジョナサン・ハーカーをキアヌ・リーヴスが演じているほか、モニカ・ベルッチも出演している。中世末、ルーマニア・トランシルヴェニア城の城主ドラキュラ伯爵は、イスラム教徒と戦い勝利する。しかし、伯爵戦死の偽情報を知らされた妻エリザベータは、投身自殺してしまう。帰還した伯爵は、神への復讐を誓い、吸血鬼と化した。それから400年後、ロンドンの弁護士ハーカーは伯爵の依頼を受けるが、ハーカーの婚約者ミナはエリザベータに瓜二つだった。ぼくはホラー映画は趣味じゃないので、「ドラキュラ」シリーズも観たことがなかったが、いやはやこれが「ドラキュラ」映画なのか。カッシング&リーの「ドラキュラ」映画も観てみようかな。

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2018年5月 6日 (日)

多変数の初等解析入門

 大学の物理学を学び始めると、それまで学んだ普通の関数だけでなく、多変数関数やベクトルの微積分も登場する。しかも、ちゃんと数学の授業で学んでから物理の授業で学ぶという感じでもなく、物理の授業で数学も学ぶという感じだから、学生にとっては忙しいことこの上ない。落合卓四郎&高橋勝雄の「多変数の初等解析入門」は、「高校数学から大学数学へのなめらかな接続」をという点に重きをおいた「初等解析入門」の続編で、物理学を勉強し直すために解析学も勉強し直してみようという人にいいかも。

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2018年5月 5日 (土)

歴史の舞台を旅する1 豊臣秀吉

 旅行の醍醐味の一つは、歴史の舞台を歩くことだろう。ぼくはときどき出張で全国を回ることがあるが、ちょっと時間が空いたときなどは史跡を訪ねたりする。近畿日本ツーリストの「歴史の舞台を旅する1 豊臣秀吉」は、そんな趣味を持つ人向けに書かれたガイドブックだ。後に天下人 豊臣秀吉となる木下藤吉郎は、現在の名古屋市中村区に生まれた。名古屋駅で新幹線を降り、そのまま西に向かうと、そこにあるのがその名も「太閤通口」だ。藤吉郎はここから世に出て、立身出世の階段を昇っていく。織田信長の天下統一事業に大きく貢献し、信長が倒れた後は天下人として君臨、日本各地に数多くの足跡を残した。晩年はちょっとおかしくなってしまったが、秀吉の生涯を振り返ることはやはりおもしろい。

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2018年5月 4日 (金)

初等解析入門

 新学期が始まり、大学1年生は高校の授業よりはるかにアカデミックな講義に面食らっているだろう。理系の大学生の場合、とりわけ数学は一気に難しくなるので、まごついているとあっという間に置いていかれる(ぼくも置いていかれた)。ぼくが大学生のときの教科書はかの有名な高木貞治の「解析概論」で、1938年初版という歴史ある本だったが、現代の大学1年生がいきなりこれを読むのもちょっとつらい。これに対するもう一方の雄ともいうべき教科書が杉浦光夫の「解析入門Ⅰ・Ⅱ」で、こちらはもっと新しいものの、おそるべきページ数でよほどファイトのある者でないとめげてしまう。数学を専門に研究するのではなく、数学を使って物理学を研究するのであれば、もうちょっととっつきやすい教科書から入っていくのもありだろう。落合卓四郎&高橋勝雄の「初等解析入門」は、「高校数学から大学数学へのなめらかな接続」をという点に重きをおいた本で、何十年ぶりに解析学を勉強し直してみようという人にもいいかも。

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2018年5月 3日 (木)

戦国古戦場の旅

 歴史ファンにとって、古戦場というのはなんともロマンあふれる場所だ。ぼくもいくつか古戦場を歩いたことがあるが、実際に現地を見ると見ないとでは興味のわき方もまったく違う。とりわけ戦国時代というのは、合戦の様子も比較的詳しく伝わっていて、誰々がこの辺でどのように武勲を挙げたかとか、誰々がこの辺でどのように最期を遂げたかとかまでわかっていたりする。野口冬人が書いた「戦国古戦場の旅」は、そういった古戦場めぐりをするためのガイドブックだ。いつか全国古戦場めぐりをしたいなぁ。

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2018年5月 2日 (水)

電磁気学 初めて学ぶ人のために

 電磁気学はマクスウェルの方程式という4つのきれいな方程式にまとめられる学問だ。しかし、当然のことながらマクスウェルの方程式が完成するまでには多くの科学者の試行錯誤があったわけで、現代でも電磁気学を学ぶのは簡単ではない。「ファインマン物理学」の翻訳者としても知られる日本の物理学者 砂川重信は電磁気学の教科書を何冊か書いているが、「電磁気学 初めて学ぶ人のために」<「電磁気学(岩波書店)」<「理論電磁気学(紀伊國屋書店)」という順序で難しくなっていく。というわけで、「電磁気学 初めて学ぶ人のために」は、大学1年生や何十年かぶりに電磁気学を勉強し直したい人が読むのにいいだろう。ぼくが大学生のときは、「電磁気学(岩波書店)」を教科書に指定されたが、ベクトル解析も同時に学ばなければならないので、大変だった。物理学や数学は、具体的なイメージをつかむのが非常に大切だ。

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2018年5月 1日 (火)

戦国街道を歩く

 ツーリングで地方に行くとき、時間の節約のためどうしても高速道路を走らざるを得ない。しかし、高速道路というのは退屈だし、なによりホントはとても興味深い場所をスルーしているような気がするのが実にもったいない。ノンビリした田舎道が、歴史の舞台だったということも多いのだ。泉秀樹が書いた「戦国街道を歩く」は、戦国時代、歴史の舞台となった街道を歩くためのガイドブックだ。ぼくも昔、関ヶ原を歩いたことがあるが、もう一度じっくりと歩いてみたい。

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