2018年6月の星空
6月というのはだいたい天候がよくない。北海道は梅雨がないといわれるが、天気がいい日ばかりかというとそうでもなく、天候不順の年も多い。しかし、天候に恵まれれば、東の空には夏の天の川が昇り、にぎやかな星空となる。春の星空で目立つのは、北斗七星からうしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカに至る「春の大曲線」だ。しかし、スピカの隣には木星が明るく輝いているので、いまはそちらの方が目立つ。かみのけ座やおとめ座には銀河団があり、本格的な望遠鏡を使うと数多くの銀河を撮影することができるが、これは上級者向けだ。沈むオリオン座を追うように昇ってくるのがさそり座だ。1等星アンタレスは「火星に対抗するもの」という意味だが、その火星はちょっと離れたところに赤く輝いている。そしてアンタレスと火星の間に見えるのが土星だ。土星の輪は傾きによって太く見えたり細く見えたりするが、いまはかなり太く見えているので、小さな望遠鏡でもよくわかる。6月は1年で最も夜が短い季節なので、天体写真撮影に適した時間は6時間くらいしかない。いつもより手際よく撮影しないとダメだ。国立天文台HPより。