土星への別れ
天体望遠鏡を買った人が初めて見る星は、月か惑星というのが圧倒的多数だろう。中でも土星はたぶん人気No.1じゃないだろうか。小型望遠鏡では土星の表面の模様まではわからないが、リングはよく見える。実は木星などにもリングはあるが、小型望遠鏡ではまったく見えないし、土星のリングの美しさには到底及ばない。土星のリングにはいくつもの間隙があるが、最も目立つものはフランスの天文学者の名前をとってカッシーニの間隙と呼ばれている。1997年に打ち上げられたNASA&ESA(欧州宇宙機関)の土星探査機カッシーニも、名前の由来はもちろん同じだ。土星探査機カッシーニは、2004年に土星軌道に到達、13年間にわたって土観測を続け、今年9月、土星の大気圏に突入して探査を終了した。探査終了前、カッシーニは「土星への別れ」という美しい写真を撮影した。かつて惑星探査機ボイジャーも土星の美しい写真を撮影したが、カッシーニの写真もすばらしく、人類の偉大な遺産として歴史に残るに違いない。
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