将門記
10世紀半ばに坂東(いまの関東地方)で起きた平将門の乱の顛末は、「将門記(しょうもんき)」という書物によって現代に伝えられている。この将門記、原本は残ってないようで、2つの写本があるだけ、しかも冒頭部分が欠落しているので、作者も成立年代も本当のタイトルもわからない。古い書物では、「将門合戦章」とか「将門合戦状」と呼ばれていたようだ。しかし、将門はもちろん、朝廷の動きも書いてあるので、平安京と坂東の両方の情報に接することができる人物が書いたものなんだろう。まあ千年くらい昔の書物なので、原本が残っていないのはしょうがないが、もし見つかったら歴史的大発見になるだろう。梶原正昭が書いた「将門記」は、この将門記に詳細な訳注をつけた解説本だ。将門記は軍記物語の先駆けとして位置づけられていて、その後鎌倉時代にはかの有名な「平家物語」が登場する。
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