デューン/砂の惑星
アメリカのSF作家フランク・ハーバートによる小説「デューン/砂の惑星」は、SF史に残る名作として名高い小説だ。帝王皇帝と領主会議、そしてギルドの三者が微妙なパワーバランスのもとに共存する宇宙で、大領家であるアトレイデスとハルコンネンとの間に発生した争いが、砂の惑星アラキスを舞台に救世主伝説と結びつき、体制を揺るがす事態に発展していくという物語だ。父レト・アトレイデスを裏切りによって失ったポールは、ハルコンネンとその黒幕である帝王皇帝に追われ、母レディ・ジェシカとともにアラキスの砂漠に逃れる。アラキスには自由の民フレメンがいるが、2人は彼らに認められ、フレメンの一員として迎え入れられる。アラキスは抗老化作用を持つ香料メランジの産地で、ポールはメランジの効果もあってしだいに超人的な能力を身につけ、預言者ムアッディブとしてフレメンを統率、帝国に対抗する勢力を築いていく。そして迎えるポール率いるフレメンと帝国軍との最終決戦。かなりの長編だが、一気に読み進めることができるおもしろさだ。本作は映画「スター・ウォーズ」シリーズにも影響を与えたと言われていて、ところどころで確かにそれを感じた。1984年にデヴィッド・リンチ監督で映画化されたが、この長編を1本の映画に詰め込むのはやはりムリがあった感じだ。今秋公開予定の映画「ブレードランナー2049」の監督ドゥニ・ヴィルヌーヴが本作のリメイク映画を監督するということであり、期待したい。
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