ホーキング、ブラックホールを語る
イギリスの物理学者スティーヴン・ホーキングの最新刊「ホーキング、ブラックホールを語る」は、BBCラジオの伝統ある「リース講義」でのブラックホールに関する講演をまとめた本だ。ホーキングもすでに75歳となり、研究者としてのキャリアも終わりに近づいているはずだが、昨年も論文を発表し、ブラックホールの正体について新たな仮説を提起した。それは、ブラックホールに吸い込まれた物質が持っていた情報が失われるのかどうかという問題だが、ホーキングの仮説では、情報はブラックホールの地平面で2次元ホログラムに変換されて保存されるという。ブラックホールの名付け親であるアメリカの物理学者ジョン・ホイーラーは、ブラックホールでは質量と回転状態と電荷だけしか情報が保存されないとして、「ブラックホールには毛がない」と表現したが、ホーキングは「ブラックホールには柔らかい毛がある」というのだ(もちろんこれは比喩であって、ここでいう「毛」とは、人の顔を特徴づける髪の毛のこと)。そして、ブラックホールから情報が戻ってくることもありうるという。すなわちホーキングは、ブラックホールはそれほど真っ黒ではない、永遠の牢獄ではなく、きっと出口がある、と結論づけている。まあ浮き世離れした話に聞こえるかもしれないが、ブラックホールに興味がない人にも、SF映画「インターステラー」はおもしろいのでお勧めしたい。
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