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2017年6月 1日 (木)

虹の解体

 アイザック・ニュートンが光をプリズムで7色に分解し、虹の正体を明らかにしたとき、詩人のジョン・キーツはニュートンを非難したという。「虹の持つ詩情を破壊した」と。虹という神秘的な現象の仕組みを科学が解明したことによって、虹の神秘性が失われてしまったという趣旨だろう。一方で、科学に対しては、役に立つかどうかという、実利的な面ばかりに注目する向きもある。イギリスの生物学者リチャード・ドーキンスはの書いた著書「虹の解体」は、科学に対するそのような見方を一刀両断にし、科学に対する純粋なセンス・オブ・ワンダー(畏敬の念)こそが、科学の最大の魅力であると説く本だ。テーマはドーキンスの本業である生物学・進化学のみならず、物理学や天文学にも及ぶ。本書の中でも言及されているが、ドーキンスは科学の啓蒙に努めたカール・セーガンに大きな影響を受けたようで、それがこの本を執筆する動機となったようだ。ライバルであるスティーヴン・ジェイ・グールドとの論争も見物だ。

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