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2017年5月

2017年5月31日 (水)

チタン

 チタン(Ti)は原子番号22の金属元素だ。原子番号13のアルミニウムより重いが、原子番号26の鉄より軽く、強度にすぐれ腐食にも強い。このような性質から、過酷な使用環境に置かれる航空機やF1マシンなどにも使われているが、メガネフレームといった身近なところでも使われている(当然高いけど)。ぼくも昔、腕を複雑骨折した際、チタンプレートで骨をつなげたことがある。あのときチタンには世話になった。そのチタンでつくられたサスギャラリーのタンブラーは、真空二重構造のため熱が伝わりにくく、保冷・保温性がとても高い。これにウイスキーを注ぎ、某筋から入手した南極の氷を浮かべると、最高においしい。

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2017年5月30日 (火)

ナノ・トラッカーTL

 ポータブル赤道儀の中でも最もコンパクトなモデルであるナノ・トラッカーに、タイムラプス撮影に特化したナノ・トラッカーTLが登場した。従来のナノ・トラッカーは、24時間で1回転する恒星時追尾が基本だったが、ナノ・トラッカーTLでは1時間、2時間、4時間、8時間、24時間、48時間の6段階の速度が選べる。これを使えば、構図を固定してのタイムラプス撮影だけではなく、少しずつ構図を動かしながらのモーション・タイムラプス撮影が可能となる。もちろん、天体写真だけでなく、普通の風景写真にも使える。最近導入したキャノンPowerShot G9 X Mark Ⅱにはタイムラプス撮影モードもあるので、ナノ・トラッカーTLと組み合わせるとおもしろい写真が撮れそうだ。(ナノ・トラッカーTLを使用したタイムラプス動画はこちら

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2017年5月29日 (月)

レインボーブリッジ⑧

 レインボーブリッジがよく見える場所はいくつかあるが、晴海大橋もその一つだ。この日はお台場でスターアイランドという未来型花火エンターテインメントなるイベントをやっていたようで、ここからもよく見えた。タイムラプス動画はこちらこちら

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2017年5月28日 (日)

レインボーブリッジ⑦

 レインボーブリッジの全景を撮影できる場所はいくつかあるが、お台場からは、都心方面を背景にしたレインボーブリッジが撮影できる。晴海に入る船を出迎えるレインボーブリッジはほぼこんな感じだろう。ぼくも学生時代、いまの東京海洋大学の練習船 汐路丸(しおじまる)に航海実習で乗船し、そのときにレインボーブリッジをくぐり抜けたことがあるが、船をまっすぐに走らせるのはけっこう難しいなと思った記憶がある。

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2017年5月27日 (土)

レインボーブリッジ⑥

 夜のレインボーブリッジからながめた東京タワーはなかなかきれいだ。東京スカイツリーは距離があり、あまり目立たないが、東京タワーは近いので、こっちの方が目立つ。夜景がきれいなのは、夜景写真ファンにとっては楽しいだろうが、天文ファンにとってはうらめしい。たまには東京中の電気を消してほしいもんだ。

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2017年5月26日 (金)

レインボーブリッジ⑤

 レインボーブリッジの遊歩道の夏期開場時間は21時までだ。いまの季節、日没は19時くらいなので、1時間半くらいは夜景写真撮影を楽しむことができる。狙い目なのはビルの照明が多い平日だ。展望台からはすばらしい夜景が望めるが、フェンスがかなり高いので、足の長い三脚があった方がいい。それと、クルマの通行や風でけっこう揺れるので、シャッタースピードも速いほうがいいだろう。

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2017年5月25日 (木)

メッセージ

 宇宙人とのファースト・コンタクトを描いた映画の代表作と言えば、カール・セーガン原作のSF小説を映画化した「コンタクト」があるが、エイミー・アダムス主演の「メッセージ」もまた、ファースト・コンタクトものだ。世界12カ所にある日突然、巨大な宇宙船が出現、各国政府は調査チームを送り込み、宇宙人との対話を試みる。アメリカの調査チームの中心は言語学者のルイーズ・バンクス(アダムス)と物理学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)だ。宇宙人は7本の足を持つタコのような姿で、最初のうちはまったく会話が成立しないが、2人は根気強くヘプタポッド(7本の足があることからこう名付けた)との会話を続ける。しかし、意思疎通ができない状態が長く続くと、誤解や疑念を抱く者が現れるのも避けられない。アメリカ軍の一部兵士は暴走し、中国人民解放軍は宇宙船に宣戦布告をしてしまう。果たしてルイーズは、衝突を回避することができるのだろうか? まあもちろん最後はめでたしめでたしなのだが、その理由はなかなか難解だ。どうやら、ヘプタポッドの言語は時間軸を超越していて、ルイーズもその影響を受けたようだ。原作の小説「あなたの人生の物語」では、もうちょっと詳しく説明されているようで、ヘプタポッドの言語には光学のフェルマーの原理も関係しているらしい。フェルマーの原理は、最小作用の原理と呼ばれる物理学の原理の一種で、最小作用の原理を使うと力学や電磁気学、相対性理論、量子力学などの諸法則が統一的に記述できるという、非常に深遠な原理だ。

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2017年5月24日 (水)

ロジャー・ムーア

 3代目007ジェームズ・ボンド ロジャー・ムーアが死去したとの報。ムーアは初代ボンド ショーン・コネリーとは違う、エレガントなボンド像を確立した。ボンド映画には最多となる7作品に出演しているが、ムーア・ボンドのキャラクターが定着したのは第3作「私を愛したスパイ」だろう。オープニング・シークエンスでボンドがアルプスからダイブするシーンはシリーズ屈指の名シーンで、ロンドン・オリンピック開会式でも同じようなシーンが再現された。また、第4作「ムーンレイカー」では、パラシュートなしで飛行機からたたき落とされるという大迫力シーンも演じている(もちろん、実際に演じてるのはスタントマンだが)。一方で、ムーア・ボンドはどんなに危機に陥ってもユーモアを忘れない。ムーア・ボンドのキャラクターは、まさにムーア自身のキャラクターだったようだ。ボンド引退後はユニセフ親善大使も務めるなど、ボランティア活動にも熱心だった。今夜は久しぶりに「私を愛したスパイ」を見ようかな。

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2017年5月23日 (火)

レインボーブリッジ④

 レインボーブリッジ遊歩道はノースルートとサウスルートの2本あり、ノースルートからは都心方面が、サウスルートからはお台場方面や品川埠頭がよく見える。レインボーブリッジは吊り橋と呼ばれる形式で、主塔はラーメン構造となっている。ラーメン構造といっても、みんな大好きなラーメンとは関係ない。工学部では構造力学という学問を学ぶが、ラーメン構造というのはトラス構造と並んでよく出てくる構造だ。理系の場合、大学1年で力学を学ぶが、基本法則はシンプルなのに、実際に使おうとするとけっこう複雑な数式が現れる。これが構造力学となるともっと複雑で、見るだけでウンザリするような数式のオンパレードだ。

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2017年5月22日 (月)

レインボーブリッジ③

 レインボーブリッジから見た東京タワーは、距離が近いこともあってスカイツリーよりも目立つ。高さは覚えやすい333mということで、完成してからもう半世紀以上経つ。ぼくももう30年近く東京に住んでいるので、さすがに東京タワーには昇ったことがあるが、実はそれもたったの1回か2回だ。いつでも行けると思うと、結局はほとんど行かないということになってしまうんだろう。

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2017年5月21日 (日)

レインボーブリッジ②

 レインボーブリッジから見た東京スカイツリーは、ちょっと距離があること、手前に高層ビルがたくさんあることから、いまいち目立たない感じだ。しかし、高さ634mということで、よくもまあこんなすごいタワーをつくったもんだと感心するしかない。スカイツリーからのながめはさぞかしすごいだろうが、ぼくはまだ昇ったことはない。

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2017年5月20日 (土)

レインボーブリッジ①

 今年のGWは仕事の都合で北海道に帰ることができず、楽しみにしていた春の銀河の撮影はできなかった。しょうがないので都内を少し歩き回ることにして、初めてレインボーブリッジの遊歩道を歩いてみた。レインボーブリッジは二重構造で、上層部は首都高、下層部は一般道になっているが、遊歩道は下層部にある。ところどころに展望台もあって、ここからのながめはとてもいい。ほぼ正面に見えるのが晴海埠頭で、外国の豪華客船なんかもここに停泊する。ぼくもだいぶ前、ここに寄港したアメリカのフリゲートの艦上パーティーに行ったことがある。もちろん、晴海埠頭からは逆にレインボーブリッジがよく見える。

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2017年5月19日 (金)

大塚古墳

 あきる野市の大塚古墳は、王塚古墳とも呼ばれる、高さ6m、周囲130m余りの古墳だ。現在は円墳に見えるが、築造当時は方墳だったのではないかと言われている。ただ、発掘調査では盛土の特徴が通常の古墳とは異なることがわかり、古墳ではなく塚の可能性もあるという。墳丘からの眺めはよく、富士山の山頂部分も望むことができる。

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2017年5月18日 (木)

瀬戸岡古墳

 あきる野市の瀬戸岡古墳群は、300mの範囲に50基ほどの小規模な古墳が分布する古墳群だ。7世紀築造の横穴式石室が散在しているが、8世紀末〜9世紀初頭にも蔵骨器が埋納されたと考えられている。当時このあたりに代々住む人たちの墓地だったということだろうか。現在は私有地となっているので、フェンスで囲われている。

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2017年5月17日 (水)

ロボコップ3

 犯罪都市と化した近未来のデトロイトを舞台に、殉職した警官アレックス・マーフィがロボコップとして蘇り、犯罪者たちと戦う映画「ロボコップ」シリーズ第3作「ロボコップ3」では、ピーター・ウェラーに替わってロバート・ジョン・パークがマーフィー=ロボコップを演じている。デトロイトを牛耳るオムニ社は、デルタ・シティという都市再開発計画を進めていたが、なんと日本企業のカネミツ社に買収されていた。本作が制作されたのは1993年だが、1980年代後半といえば、日本企業がアメリカでハデな買収劇を繰り広げていた時代だ。オムニ社はリハッブという特殊部隊を編成し、住民を強制的に立ち退かせるという悪事を働いていた。ロボコップは、リハッブが住民を排除するのを阻止しようとするが、リハッブの攻撃により大きなダメージを負ってしまう。しかも、ロボコップの前には、カネミツ社の最新アンドロイド オートモが立ちはだかる。リハッブの暴走を止めるため、オムニ社の支配下にあるデトロイト市警の警官たちもバッジを捨て、市民とともに戦うのだった。

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2017年5月16日 (火)

青梅山金剛寺

 青梅(おうめ)市という地名の由来は、平将門と関係があると言われている。青梅山金剛寺に梅の木があるのだが、この木は将門が馬のムチ代わりにしていた梅の枝を地面に突き刺したのが根付いたもので、その実は夏が過ぎ秋になっても青々として落ちないということで、青梅という地名になったというのだ。将門が枝を突き刺す際、「わが願いがかなわないならば枯れよ」と言ったそうで、この木は「将門誓いの梅」と呼ばれている。

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2017年5月15日 (月)

自動導入赤道儀の無線化

 タカハシの自動導入赤道儀Temma2シリーズは、PCを接続して赤道儀をコントロールするシステムだが、赤道儀とPCとはケーブルで接続するので、配線がごちゃごちゃするという問題がある。これを無線化できればいいなぁと思うのは自然な流れだが、実はそういう製品がアメリカにはある。SkyFiというのがそれで、タカハシに限らず、市販されているたいていの自動導入赤道儀に対応しているようだ。ただ、オートガイダーやオートフォーカサーを使う場合、これらもPCと接続する必要がある。自動導入だけを無線化しても、あまりメリットはないかもしれない。まあでも少し研究してみよう。

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2017年5月14日 (日)

八幡神社

 佐倉市将門町は、その名のとおり平将門伝説が残る地だ。このあたり一帯は将門山と呼ばれているが、父 良将(良持とも)の本拠地だったという。長い参道のある八幡神社は、まさに良将が居館を構えたとされる場所だそうだが、千年以上も昔の話なので、確たる話ではないようだ。その後将門の叔父 良文の子孫である千葉氏がここに本佐倉城を築いたが、江戸時代初期に廃城となった。名門千葉氏も、源頼朝を支えるなど戦国時代まで活躍するが、豊臣秀吉の小田原攻めの際北条方についたために滅ぼされてしまう。

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2017年5月13日 (土)

ミッドナイト・ガイズ

 アル・パチーノ&クリストファー・ウォーケン&アラン・アーキン主演の映画「ミッドナイトガイズ」は、3人の老いたギャング仲間が久しぶりに再会し、人生最後のひと暴れを楽しむ物語だ。28年の刑期を終えて刑務所から出所したヴァル(パチーノ)は、ドク(ウォーケン)の出迎えを受けるが、ドクは彼らのボス クラップハンズに、翌朝10時までにヴァルを消すよう命令されていた。ドクはヴァルへの友情から、最後の夜を楽しく過ごさせようとするが、ヴァルはそれを悟ってしまう。そこで2人は、もう1人の仲間ハーシュ(アーキン)を老人ホームから連れ出し、3人で最後のひと暴れを楽しもうとする。盗んだ高級車でパトカーとハデなカーチェイスを繰り広げる3人は心底楽しそうだ。クルマの持ち主であるギャングに拉致されていた女性を助け、懲らしめてやるあたり、いまどきのチンピラギャングとは違うのだ。ハーシュが息を引き取り、ヴァルとドクの2人が残された。どうしてもヴァルを殺す気になれないドク。ドクは行きつけのレストランのウェイトレスであるアレックスに、自分が祖父であることをついに打ち明ける。そして2人は、クラップハンズの事務所にハデに殴り込みをかけるのだった。

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2017年5月12日 (金)

桔梗塚

 佐倉市将門町にある桔梗塚は、平将門の妻 桔梗の墓と伝えられる場所だ。各地の将門伝説にはだいたい桔梗という女性が登場するが、その中には、桔梗は将門を討った藤原秀郷のスパイで、秀郷に将門の弱点を知らせたために最後は殺されたという話もある。ここの桔梗塚は、野原に立つ1本の大木のそばにあり、なんとも風情がある。

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2017年5月11日 (木)

ブレイクアウト

 ニコラス・ケイジ&ニコール・キッドマン主演の映画「ブレイクアウト」は、森の中の豪邸に押し入った強盗団と、一見平和で何不自由ない生活を送っている3人家族との心理戦を描いた物語だ。ダイヤモンド・ディーラーのカイル・ミラー(ケイジ)は、妻サラ(キッドマン)、ティーンエイジャーの1人娘エイヴリーとの3人暮らし。ある日カイルが帰宅すると、巡回の警官がやってくるが、彼らは4人組の覆面強盗団だった。たちまち危機に陥るミラー家だったが、タフな商売人のカイルは殺されそうになりながらも強盗団との駆け引きに持ち込んでいく。しかし、スーパーヒーローではないので、肉体面はからきし弱い。ときどき逆転のチャンスが訪れるが、ほとんどものにできない。このへなちょこぶりにケイジファンはイライラしちゃうだろう。時間が経つにつれ、4人の強盗団の中でもいろいろな確執があることが明らかになっていく。それだけでなく、カイルとサラの間にも。3人とも何とか死なずにすんだのは、まったくの幸運だったというしかない。映画「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」で帝国軍高級将校オーソン・クレニックを演じるベン・メンデルソーンが、強盗団のリーダーを怪演している。
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2017年5月10日 (水)

将門口ノ宮神社

 佐倉市将門町の将門口ノ宮神社は、将門の叔父 良文の子孫である千葉氏が創建したと言われる将門神社と、佐倉惣五郎をまつった口ノ宮神社を合祀し、2001年に再建した神社だ。もともとこの地には将門三社と呼ばれる3つの神社があったそうだが、遺構は残っていないようだ。佐倉惣五郎は重税に苦しむ農民のため、将軍への直訴に及んで死罪となったと言われる人物だが、江戸時代、義民として大人気となった。将門もそうだが、政治に対する民衆の不満が高まると、権力者に立ち向かうヒーローが拍手喝采を浴びるということなのだろう。

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2017年5月 9日 (火)

夜の日本列島

 NASAが先月、2016年のデータをもとにした地球の夜の画像を発表した。このうち日本列島に注目すると、東京、名古屋、大阪周辺がとても明るく輝いているほか、本州・四国・九州は海岸線の形がはっきりわかるほど光の点がつながっている。北海道はというと、札幌や旭川、函館、釧路、苫小牧、帯広などの都市部は明るいが、ぼくの故郷である日高地方は日本でもかなり暗い方だ。ということは、天体写真撮影にとっては好都合ということで、天文ファンとしては恵まれてるなぁと思う。しかし、実際のところ、人口2万人ちょっとの町でも光害は無視できるものではなく、空の3分の1くらいは撮影に使えない。省エネルギー推進のためにも、日常的にもっとライトダウンしてほしいもんだ。

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2017年5月 8日 (月)

キラー・エリート

 映画「ゴッドファーザー」のジェームズ・カーンとロバート・デュヴァル主演の映画「キラー・エリート」は、CIAから暗殺などを請け負う「コムテグ」という架空の組織を描いた物語だ。マイク・ロッケン(カーン)とジョージ・ハンセン(デュヴァル)はコムテグのエージェントで、今回のミッションも見事に成功させるが、ハンセンは突然裏切り、ロッケンの手足を撃って去ってしまう。ロッケンは医者から、1年経てば歩けるようにはなるが、二度と元には戻らないと宣告され、コムテグからも引退を勧められる。しかし、ハンセンへの復讐に燃えるロッケンは、必死のリハビリに取り組み、第一線に復帰する。ロッケンに与えられたミッションは、ハンセンら殺し屋に狙われる台湾の政治家の保護だった。という話なのだが、途中からなぜかニンジャが出てきたり、ハンセンもわりとあっけなくやられてしまったりする。殺し屋とはいえ、「ゴッドファーザー」とはかなり違う雰囲気だ。

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2017年5月 7日 (日)

水神社

 平将門伝説が残る東金市の豊成地区にある水神社は、厳島神社(桔梗弁天)と同じく、この地で将門を生んだ桔梗が、母乳が出ないのでここにお参りしたところ、母乳に恵まれたとされる神社だ。周辺にはほかにも水神社がいくつかあるので、昔からこの地は水源確保に苦労したのだろう。なお、将門伝説が残る東金市御門のすぐ隣、九十九里町は伊能忠敬の出生地だ。名主の家に生まれた忠敬は伊能家に婿入り、商人となるが、中年になってから天文学や測量額を学び、日本で初めての正確な地図を作成した。

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2017年5月 6日 (土)

ノウイング

 地球は常に脅威にさらされている。小惑星や彗星の衝突、大規模な太陽フレアの発生、近傍での超新星爆発、ガンマ線バーストの発生、ブラックホールの通過、などなど。こうした宇宙規模の脅威に対し、人類はほとんど無力だ。ただし、こんなことが起きるのは人間のタイムスケールで見ればとてもまれなことなので、そんなに心配することではない。ニコラス・ケイジ主演の映画「ノウイング」は、人類がこのような危機に直面する物語だ。マサチューセッツ工科大学(MIT)の宇宙物理学者ジョン・ケストラー(ケイジ)の1人息子ケイレブが通う小学校では、50年前の創立記念日に埋めたタイムカプセルを掘り起こす行事が行われていた。しかし、ケイレブに渡ったのは、数字が羅列された謎の手紙だった。好奇心からその手紙を調べ始めたジョンは、これが実際に起きた大事件・大事故を予言したものであることに気づく。そしてその最後には、全人類の運命を予言する数字が書かれていた。アーサー・C・クラークの古典的名作「幼年期の終わり」と同じような結末と言えば、わかる人にはわかるだろう。いや〜、実におもしろかった!

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2017年5月 5日 (金)

三枚橋(産前橋)

 平将門伝説が残る東金市の三枚橋(産前橋)は、その名のとおり将門出生の地とされる場所だ。橋といっても用水路にかかる小さな橋で、注意深く見てないとうっかり通り過ぎてしまう。ちょっと南には将門のえな(胎盤)を埋めたとされる祭塚(えな塚)もあり、実際に誰かがこの地で生まれたというのは本当なのかもしれない。ただ、東金市の将門伝説では、将門の父 良将(良持とも)は、桔梗が将門を身ごもった際、占い師に「この子は将来反逆者になる」と言われ、桔梗を舟に乗せて海に流したという。さすがにこれは真実ではないと思うが、こういう話が伝わるということは、良将の評判が悪かったということだろうか。

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2017年5月 4日 (木)

トリプルX

 エクストリーム・スポーツ界のカリスマ ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)が政府の秘密エージェントとして、テロ組織と戦う映画「トリプルX」は、随所に007映画へのオマージュ(またはパロディ)が盛り込まれたスパイ・アクション映画だ。ケイジは上院議員のシボレー・コルベットを盗み、橋から落として空中で脱出してのけるという凄腕のアスリートだが、アメリカ国家安全保障局(NSA)のオーガスタス・ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)に捕まり、罪を見逃す代わりにエージェントにさせられてしまう。そして与えられたミッションは、チェコの犯罪組織アナーキー99の調査だった。チェコに飛んだトリプルXはうまく組織に潜入、彼らの狙いを探っていくが、それは世界を揺るがしかねない危険な陰謀だった。とにかく、エクストリーム・スポーツの達人が主役ということなので、アクションシーンはハデですごい。そして美女と秘密兵器というお約束も当然ついてくる。007映画とはひと味違うスパイ映画だ。

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2017年5月 3日 (水)

祭塚(えな塚)

 平将門伝説が残る東金市の祭塚(えな塚)は、将門のえな(胎盤)を埋めたとされる場所だ。ここから北にバイクで数分のところに三枚橋(産前橋)という小さな橋があるが、ここで産気づいた桔梗が将門を生んだという。いまでも胎盤を埋める風習が残る地方があるようで、昔はもっと一般的だったんだろう。将門がここで生まれたという決定的な証拠はないが、果たしてこの地に埋めた胎盤は誰のものだったのだろう。

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2017年5月 2日 (火)

スティング

 ポール・ニューマン&ロバート・レッドフォード主演の映画「スティング」は、1930年代の暗黒街シカゴを舞台に、コンゲーム(信用詐欺)によってギャングの親分をやっつける2人のコンマン(詐欺師)の活躍をコミカルに描いた物語だ。若い詐欺師フッカー(レッドフォード)は、師匠ルーサーとともにある日、男からまんまと多額のキャッシュを巻き上げるが、このカネはシカゴを牛耳るギャング ロネガン(ロバート・ショウ)のカネだった。ロネガンの報復によってルーサーを殺されたフッカーは、ルーサーの友人で伝説的詐欺師であるゴンドーフ(ニューマン)を訪ねる。落ちぶれたゴンドーフだったが、フッカーの熱意に心を動かされたゴンドーフは、コンビを組んでロネガンと対決することを決意する。ゴンドーフらはまず、ロネガンとポーカーで対決、イカサマにはイカサマでロネガンを打ち負かし、本気にさせる。そして、ロネガンを破滅に追いやるための大仕掛けの準備を始める。とにかく、登場する人物は詐欺師ばかりなので、うっかり信じてしまうとすぐに裏切られるという展開が続く。最後まで気を抜かずに見ないと、まんまと出し抜かれる映画だ。

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2017年5月 1日 (月)

厳島神社(桔梗弁天)

 平将門伝説が残る東金市の厳島神社は、桔梗弁天とも呼ばれているが、その名のとおりここには将門の母 桔梗にまつわる伝説がある。この地で将門を生んだ桔梗が、母乳が出ないので困り果て、水神社に祈ったところ、そのかいあって母乳に恵まれたという。水というのは人間が生きていく上で最も重要なものだから、水不足や水害は大変困るわけで、安定的な水源を確保するというのはすべての住民の願いだったろう。もしかしたら、将門か将門ゆかりの人物が、水源確保に貢献したのかもしれない。

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