将門風土記
10世紀中頃、坂東(いまの関東地方)で承平天慶の乱を起こした平将門は、千年の時を経てなおも各地に伝説を残している。将門が生まれたのは下総国(しもうさのくに)相馬郡、いまの茨城県取手市あたりだと言われているが、その後豊田(いまの常総市周辺)や石井(いわい、いまの坂東市)を本拠地とし、坂東8カ国を掌握、新皇と名乗ったが、本拠地石井で藤原秀郷や平貞盛に討ち取られた。将門の首は京の都に送られ、さらし首にされるが、坂東に持ち帰られ埋葬された。これが千代田区大手町にある将門首塚だ。郷土史家の柴田弘武とカメラマンの横村克宏がタッグを組んで書いた「将門風土記」は、いまに残る将門伝説の地をたどるガイドブックとしても参考になる本だ。
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