浅草天文台跡
天文学はもともと、暦をつくるために発達した学問だ。暦というのは人類の生活、とりわけ農業にとってとても大切なもので、言うなれば人類は星の運行によって種まきの時期などを決めていたのだ。現在、暦を作成するのは国立天文台だが、江戸時代は幕府天文方という部署が暦を作成していた。その天文方の観測施設である浅草天文台が置かれていたのは蔵前橋の近くで、現在は説明板しかないが、往時の風景は葛飾北斎の富獄百景などの絵で知ることができる。それによると、天文台は10m程度築土した台の上に設置されていたようだ。かの伊能忠敬もここ浅草天文台で天文学や測量学を学び、わが国初めての全国地図を作成した。浅草天文台は明治維新に伴って廃止され、その仕事は東京天文台(現国立天文台)が担うことになる。
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