タクシードライバー
ロバート・デ・ニーロ主演の映画「タクシードライバー」は、アメリカン・ニューシネマの代表的作品の一つに位置づけられる映画だ。ベトナム帰りの元海兵隊員トラヴィス・ビックル(デ・ニーロ)は、不眠症に悩まされていて、タクシードライバーとして深夜のニューヨークを流す日々を送る。夜の街はすっかり汚れきっていて、すさんだ連中ばかり見ているビックルの心の中では、歪んだ正義感がどんどん膨らんでいく。その歪んだ正義感が狂気へと変わったとき、ついにビックルは行動を起こす。ピストルを手に入れ、肉体を強化することで、自ら街を浄化しようというのだ。ビックルが鏡に向かい、「オレに向かって話してるんだろう?」というシーンは、まさに狂気に満ちている。そしてビックルはモヒカンとサングラスで変身、次期大統領候補を射殺しようとして失敗するも、アイリス(ジョディ・フォスター)という少女を食い物にするチンピラたちを射殺する。アイリスを救い、英雄に祭り上げられたビックルは、タクシードライバーとして夜の街を流す生活に戻るのだった。ちなみに、本作はアメカジファンにも人気の映画だ。デ・ニーロが着用するM65フィールドジャケットはアメリカ軍の傑作ミリタリージャケットの一つで、高倉健も映画「駅 STATION」の中で着用している。
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