オリエント急行殺人事件
ミステリーの女王アガサ・クリスティが生み出したエルキュール・ポアロは、シャーロック・ホームズに次いで有名な探偵だろう。ベルギーの警察官出身で、ルックスやキャラクターは滑稽だが、鋭い推理力で難事件を見事に解決する。そのポアロが登場する映画「オリエント急行殺人事件」は、パリとイスタンブールとを結ぶオリエント急行を舞台に、アメリカ人富豪殺人事件の解決に挑む物語だ。冒頭に登場するアームストロング事件は、実際にアメリカで起きたリンドバーグ愛児誘拐事件にヒントを得たものだそうで、これが事件の重大な鍵を握る。映画の大半はポアロが乗客の話を聞くシーンばかりで、みな事件には関係なさそうなのだが、ポアロはちょっとした糸口を見つけて、驚くべき真相を明らかにする。まあ真相は有名だろうから、今さらネタバレしても問題ないだろうが、真犯人は1等車の乗客12人全員だった。アームストロング家と関係のある人間が集まって、アームストロング事件の犯人であるアメリカ人富豪に裁きを下したのだ。本作の3年前に007ジェームズ・ボンドを引退したショーン・コネリーがイギリスの軍人役で出演しているが、007「ロシアより愛をこめて」でもオリエント急行が重要な舞台となっている。
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