相対論の意味
特殊相対性理論と一般相対性理論はどちらもアルベルト・アインシュタインが確立した理論だが、そのアインシュタイン自身による相対論の解説書が何冊か刊行されている。一番読みやすいのが科学史家の金子務が翻訳した「特殊および一般相対性理論」で、これはホントに一般向けにわかりやすく書いてある。数学者の矢野健太郎が翻訳した「相対論の意味」は、アインシュタインがプリンストン大学で行った講義をまとめた本で、これはけっこう難しい。矢野健太郎というと、大学理系学部の参考書でも有名で、ぼくも何冊か持っていたような記憶があるが、実際にプリンストン高等研究所でアインシュタインと親交があったそうだ。アインシュタインは初版刊行後もこの本の何度か改訂し、最後となった第5版が刊行されたのはアインシュタインの死後だった。というわけで、アインシュタインが最も愛情を注いだ本と言えるのかもしれない。
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