ここまでわかった宇宙の謎
スティーヴン・ホーキングとの共同研究でも知られる物理学者ニール・トゥロックは、南アフリカで生まれたが、反アパルトヘイト活動家だった両親が投獄されるなど、苦労したそうだ。その後運よく両親が釈放されたため、最終的に一家はイギリスに移住し、トゥロックはイギリスの大学で物理学を学んだという。現在、トゥロックはカナダの研究所で所長を務めているが、出身地アフリカに研究所をつくり、アフリカから次のアインシュタインを出そうということで熱心に活動している。そのトゥロックの「ここまでわかった宇宙の謎」は、トゥロックがカナダで行った5回の講演をまとめたもので、科学の始まりから最先端の宇宙論までをざっと語っている。最先端の宇宙論というと、かなり現実社会とはかけ離れた話も出てくるが、トゥロックは科学と社会の断絶に強い警告を発し、科学は社会の役に立つことをめざすべしと主張している。
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