ダークマターと恐竜絶滅
子どもに大人気の恐竜は、1億年以上もの間、陸の王者として君臨した。その証拠は、世界各地で発見された化石などに残っている。しかし、今から6600万年前、他の動物や植物の大半とともに突然地上から姿を消した。今ではこれは、さまざまな地質学的証拠によって、全長15㎞ほどの天体が地球に衝突したことによって引き起こされたというのが定説になっている。おそらくは、太陽系の外縁部で安定した軌道上にあった彗星が、何らかの理由により軌道を外れ、太陽に向かってやってくる途中、地球に衝突したのだろう。アメリカの物理学者リサ・ランドールは最近、この原因は、ダークマターにあるのではないかという仮説を唱えている。ダークマターはその名のとおりまったく正体不明の物質だが、原子など通常の物質の5倍以上も存在し、重力を及ぼしていると考えられている。ランドールは、このダークマターが、恐竜絶滅のトリガーとなったのではないかという。ランドールの新著「ダークマターと恐竜絶滅」は、宇宙論の最前線を紹介しながら、宇宙と地球、そして生命の進化が深く結びついていることを認識させてくれる本だ。
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