物理学に生きて
1968年夏、イタリア・トリエステの国際理論物理学センターで、20世紀物理学の巨人たちによる連続講演が行われた。ヴェルナー・ハイゼンベルク、ポール・ディラック、ハンス・ベーテらによる講演は、現在では「物理学に生きて」という文庫本で読むことができる。ハイゼンベルグは量子力学に大きく貢献し、その名は「ハイゼンベルクの不確定性原理」という原理にも残っている。不確定性原理をめぐっては歴史的に激しい論争があったが、「神はサイコロを振らない」というアルベルト・アインシュタインの有名な言葉も、不確定性原理に関するものだ。ベーテは、恒星の内部で発生するエネルギーが核融合によるものであることを明らかにしたが、マンハッタン計画でも重要な役割を演じた。ちなみに、このときロスアラモス国立研究所には若きリチャード・ファインマンもいたが、ベーテはファインマンを大いに気に入ったようだ。
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