グッド・シェパード
CIA(アメリカ中央情報局)は1947年、OSS(戦略諜報局)を前身とする組織を改組して発足した。第2次世界大戦終戦後、アメリカを中心とする西側陣営と旧ソ連を中心とする東側陣営との間で東西冷戦が深刻化、アメリカにとって最大の問題は、共産主義勢力の拡大をいかに防ぐかにあった。そんな中、アメリカ・フロリダから目と鼻の先にあるキューバで革命政権が誕生、東西間の緊張感が高まっていく。ロバート・デ・ニーロ監督の映画「グッド・シェパード」は、CIAが1961年、革命政権転覆を狙うも失敗に終わったピッグス湾事件を描いた作品だ。物語は、「マザー」ことエドワード・ウィルソン(マット・デイモン)がCIAエージェントとして成長していく過程と、ピッグス湾事件の真相を究明していく過程など、いくつか時系列が異なる場面が交互に繰り返される。ハデなアクションシーンはないが、なかなか手に汗を握る展開が続く。真相は実に意外なところにあった。ウィルソンは、優秀なCIAエージェントなのだが、ハニートラップにはちと弱いのだ。それにしても、いくら知りすぎたからとはいえ、MI6もダンブルドア校長を消すことないだろうに。
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