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2016年4月

2016年4月30日 (土)

下仁田ジオパーク①

 群馬県下仁田町一帯は特徴的な地形・地層が多く、ジオパークに認定されている。町の中心街から南を見ると、いくつかのちょっと変わった山があるが、これらはクリッペ(根無し山)と呼ばれている。通常の山は、山の上も下も同じ地層が連続しているが、クリッペでは山の上と下で地層が違う。ということは、もともとあった地層の上に別の地層が移動してきたということだ。下仁田町自然史館のすぐ近くには、クリッペのすべり面が露出している珍しい場所もある。

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2016年4月29日 (金)

素粒子と物理法則

 イギリスのケンブリッジ大学では、イギリスの物理学者ポール・ディラックの業績を讃えて、ディラック記念講演というイベントを開催しているそうだ。その第1回記念講演となったのがリチャード・ファインマンとスティーヴン・ワインバーグによる講演だ。2人ともディラックに対し深い敬意を抱いていたようで、量子論と相対論を結びつけるというディラックのアイディアに関連して、ファインマンは「反粒子はなぜ存在するのだろうか」、ワインバーグは「窮極の物理法則を求めて」というテーマで講演している。

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2016年4月28日 (木)

電子と原子核の発見

 物質を構成する最小単位である原子(アトム、「分割できない」という意味)という言葉は、紀元前4〜5世紀、哲学者デモクリトスが活躍する時代からあった。それ以来原子は、物質を構成する最小単位である以上、当然内部構造は持たないと考えられてきた。しかし、20世紀が近づくにつれ、さまざまな実験結果を踏まえた新たな原子像が姿を現してくる。そのスタートとなった大きな発見が、まずは1897年にあった。イギリスの物理学者J.J.トムソンによる電子の発見だ。世紀は変わり、1911年にはイギリスの物理学者アーネスト・ラザフォードが原子核を発見した。電子や原子核といった直接目で見ることのできないミクロの世界の謎を、人類はどうやって解き明かしたのだろうか。アメリカの物理学者スティーヴン・ワインバーグが書いた「電子と原子核の発見」は、20世紀物理学を築いた人々の壮大な物語を描いた本だ。

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2016年4月27日 (水)

グッド・シェパード

 CIA(アメリカ中央情報局)は1947年、OSS(戦略諜報局)を前身とする組織を改組して発足した。第2次世界大戦終戦後、アメリカを中心とする西側陣営と旧ソ連を中心とする東側陣営との間で東西冷戦が深刻化、アメリカにとって最大の問題は、共産主義勢力の拡大をいかに防ぐかにあった。そんな中、アメリカ・フロリダから目と鼻の先にあるキューバで革命政権が誕生、東西間の緊張感が高まっていく。ロバート・デ・ニーロ監督の映画「グッド・シェパード」は、CIAが1961年、革命政権転覆を狙うも失敗に終わったピッグス湾事件を描いた作品だ。物語は、「マザー」ことエドワード・ウィルソン(マット・デイモン)がCIAエージェントとして成長していく過程と、ピッグス湾事件の真相を究明していく過程など、いくつか時系列が異なる場面が交互に繰り返される。ハデなアクションシーンはないが、なかなか手に汗を握る展開が続く。真相は実に意外なところにあった。ウィルソンは、優秀なCIAエージェントなのだが、ハニートラップにはちと弱いのだ。それにしても、いくら知りすぎたからとはいえ、MI6もダンブルドア校長を消すことないだろうに。

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2016年4月26日 (火)

ディラック現代物理学講義

 イギリスの物理学者ポール・ディラックは、20世紀初頭に始まった量子力学に大きく貢献し、その名は「ディラック方程式」という方程式にも残っている。ディラックは晩年、アメリカ・フロリダに移ったが、1975年にはオーストラリアとニュージーランドを訪れ、物理学に関する講演を行っている。ディラックが量子力学に関する重要な発見を成し遂げたのはまだ20代前半の頃で、講演の中でディラックは、自らも深く関わった量子力学の発展史を語っている。ディラックは物理定数にも関心が深かったようで、重力定数や巨大数仮説といった話題も取り上げている。

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2016年4月25日 (月)

物理学に生きて

 1968年夏、イタリア・トリエステの国際理論物理学センターで、20世紀物理学の巨人たちによる連続講演が行われた。ヴェルナー・ハイゼンベルク、ポール・ディラック、ハンス・ベーテらによる講演は、現在では「物理学に生きて」という文庫本で読むことができる。ハイゼンベルグは量子力学に大きく貢献し、その名は「ハイゼンベルクの不確定性原理」という原理にも残っている。不確定性原理をめぐっては歴史的に激しい論争があったが、「神はサイコロを振らない」というアルベルト・アインシュタインの有名な言葉も、不確定性原理に関するものだ。ベーテは、恒星の内部で発生するエネルギーが核融合によるものであることを明らかにしたが、マンハッタン計画でも重要な役割を演じた。ちなみに、このときロスアラモス国立研究所には若きリチャード・ファインマンもいたが、ベーテはファインマンを大いに気に入ったようだ。

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2016年4月24日 (日)

相対性理論入門

 日本の物理学者 内山龍雄は、ゲージ理論の研究で有名だが、相対性理論の本を何冊か書いている。そのうち一般向けに書かれたのが岩波新書の「相対性理論入門」だ。入門書ということなので、難しい数式は出てこないが、内容は当然高度だ。相対性理論を学ぶ上で重要なのは、例えば「同時刻とは?」という問題のように、当たり前だと思っていたことをもう一度じっくり考え直してみることだ。光速度不変の原理を受け入れると、同時刻というものが座標系によって異なるという驚くべき事実が明らかになる。特殊相対性理論は、そうやって一歩一歩じっくり考えていけば、いつか「なるほど」となるだろう。一方、一般相対性理論はテンソルという数学が必要で、これがかなり難しい。しかし、数式なしでもある程度のイメージはつかめるので、この本のような入門書を読んでみるといいだろう。

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2016年4月23日 (土)

空間・時間・物質

 物理学と数学は別の学問だが、密接な関係がある。時には数学者が物理学の分野で活躍することもあるし、その逆もある。ドイツの数学者ヘルマン・ワイルは、数学の分野はもちろん、物理学の分野でも大きな業績を残した有名な学者だ。ワイルは学位を得た後スイス連邦工科大学の教授となるが、ここで同僚となったのがアルベルト・アインシュタインだった。2人はその後、アメリカのプリンストン高等研究所でも同僚となっている。ワイルとアインシュタインはお互いに大きな影響を与えたようで、ワイルはアインシュタインが一般相対性理論を発表後まもなく、これを解説した「空間・時間・物質」という本を書いている。

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2016年4月22日 (金)

相対性理論

 スイスの物理学者ヴォルフガング・パウリは、20世紀初頭に始まった量子力学に大きく貢献し、その名は「パウリの排他律」という法則にも残っている。パウリの排他律というのは、2つ以上のフェルミ粒子は同一の量子状態を占めることができないという法則のことで、何やら難しい内容だが、これがなければこの宇宙の姿はまるっきり違うものになっていただろう。20世紀初頭にはもう一つ、相対性理論がアルベルト・アインシュタインによって確立されたが、パウリは百科事典にその解説を書いていて、現在は「相対性理論」という名前で文庫本として刊行されている。

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2016年4月21日 (木)

一般相対性理論

 イギリスの物理学者ポール・ディラックは、20世紀初頭に始まった量子力学に大きく貢献し、その名は「ディラック方程式」という方程式にも残っている。ディラックはかなり変わった人で、とにかく無口だったそうだ。ディラックが書いた「量子力学」という本は、日本では朝永振一郎らが翻訳しているが、量子力学の歴史的名著だ。そのディラックが書いた「一般相対性理論」は、薄い本だが、こちらも名著と評価されている。現在は文庫本として刊行されており、値段も安いので、難解で読めなくてもとりあえず買っておくべきだろう。

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2016年4月20日 (水)

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

 1920年代から1960年代のアメリカ・ニューヨークを舞台に、2人のギャングの友情と裏切りを描く映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は、4時間近くに及ぶ長編映画だ。少年時代に出会ったヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)とマックス(ジェームズ・ウッズ)を中心に、少年時代、青年時代、そして晩年と何度も時代が行ったり来たりするので、注意力が必要だが、出会ってからほぼ半世紀の時を経て、ヌードルスとマックスとの宿命の輪が閉じることになる。舞台となった街並み、音楽とも当時の雰囲気がよく出ている感じで、なかなか印象深い。監督のセルジオ・レオーネはマカロニ・ウェスタンの大御所で、本作が遺作となった。

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2016年4月19日 (火)

パブリック・エネミーズ

 1930年代のアメリカで大胆不敵な銀行強盗を繰り返したジョン・デリンジャーは、FBI(の前身)から「社会の敵No.1」と呼ばれる一方で、一般客には手を出さなかったので、大衆にはとても人気があったそうだ。このデリンジャーの破滅的な人生を描いたのが、ジョニー・デップ主演の映画「パブリック・エネミーズ」だ。刑務所を脱走したデリンジャーを逮捕するため、ジョン・エドガー・フーヴァー長官はメルヴィン・パーヴィス捜査官(クリスチャン・ベール)をシカゴ支局長として送り込む。追われるデリンジャーは、ビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)という女性に一目惚れし、最後の仕事を終えたら2人で高飛びしようとするが、だんだんとFBIに追い詰められていく。デリンジャーとパーヴィスは激しい銃撃戦を繰り広げ、デリンジャーは死ぬが、史実では、パーヴィスもまた不可解な死を遂げるそうだ。

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2016年4月18日 (月)

スーパーマンⅢ/電子の要塞

 今は亡きクリストファー・リーヴ主演の映画「スーパーマンⅢ/電子の要塞」は、かなりコメディっぽいストーリーだ。クラーク・ケントとロイス・レインの関係はちょっと疎遠になり、代わりに高校時代の同級生ラナ・ラングが登場、ケントはラングとちょっといい感じになる。今回の悪役はウェブスター姉弟で、コンピューターの天才ガス・ゴーマンを使ってスーパーマンを抹殺しようとする。スーパーマンの弱点であるクリプトナイトという物質のせいで、スーパーマンは善悪2人に分離し、悪のスーパーマンが善のクラーク・ケントを圧倒するが、善のケントは悪のスーパーマンを倒し、ウェブスター姉弟との戦いに臨むのだった。ゴーマンを演じたのはリチャード・プライヤーという人気コメディアンで、幼い頃からナイトクラブに出演していたそうだ。

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2016年4月17日 (日)

ヒート

 映画「ゴッドファーザー」にともに出演したアル・パチーノとロバート・デ・ニーロは、映画「ヒート」で初めて本当の共演を果たす。パチーノ演じるヴィンセント・ハナはロサンゼルス市警警部、デ・ニーロ演じるニール・マッコーリーはギャングのリーダーと、お互いの立場はまったく違うが、この2人にはどこか似たところがある。マッコーリーらは現金輸送車を襲って巨額の有価証券を強奪することに成功するが、ちょっとしたトラブルが発生、警察に手がかりを残してしまう。執拗な捜査を続けるハナ警部は、徐々にマッコーリーに近づいていく。宿命のライバルとも言える2人は、ついに対面を果たすが、お互いに共感するものがあったようだ。しかし次に会うときは、どちらかが殺し殺される運命にあることも、2人にはわかっていたのだろう。そして、街中でのハデな銃撃戦。マッコーリーは本屋で働く女性に一目惚れし、最後の仕事を終えて2人で海外に高飛びしようとするが、裏切りによって警察に追い詰められてしまう。最後に残った2人は、雌雄を決するため、宿命の対決に臨むのだった。ギャングの1人を演じたヴァル・キルマーは、同じ年の映画「バットマン フォーエヴァー」でブルース・ウェイン=バットマンを演じている。

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2016年4月16日 (土)

スーパーマンⅡ

 今は亡きクリストファー・リーヴ主演の映画「スーパーマンⅡ」では、スーパーマンの父ジョー・エルの宿敵ゾッド将軍が登場する。ゾッド将軍らは、反乱を起こしたためクリプトン星から追放され、ファントムゾーンという幽閉装置に閉じ込められて宇宙をさまよっていたが、スーパーマンが宇宙に放り出した水爆の爆発で脱出し、地球にやってきた。クリプトン人は太陽系にやってくると、太陽の影響でスーパーマンと同じような超能力を身につけるのだ。そうとは知らないスーパーマンことクラーク・ケントは、デイリー・プラネット社の同僚記者ロイス・レインと結ばれたい一心で、超能力を捨てて非力な凡人になってしまう。圧倒的パワーを持つゾッド将軍らに対し、ケントはスーパーマンとして復活するが、歯が立たない。絶体絶命のスーパーマンだが、最後は頭脳戦で勝利するのだった。

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2016年4月15日 (金)

図説 シャーロック・ホームズ

 日本を代表するシャーロキアン小林司と東山あかねが、ホームズとワトスン、そして2人が活躍したヴィクトリア朝末期のイギリスなどについて、豊富な写真付きで解説したガイドブックが「図説 シャーロック・ホームズ」だ。ぼくはイギリスに行ったことがないが、いつか行く機会があれば、ホームズにゆかりのある場所は訪れてみたいと思っている。もっとも、都会はあまり好きじゃないので、ロンドンではなく、田舎の方に行ってみたい。となると、やはりダートムアの荒れ地だろうか。こういうところで星景写真を撮るのもいいかも。ホームズはワインが好きで、お気に入りはクラレット(ボルドーの赤ワイン)だ。また、ホームズの「最後の挨拶」では、ハンガリーの貴腐ワイン トカイワインが登場する。などという話もこの本で解説している。ちなみにこのクラレット、映画007「ダイヤモンドは永遠に」では、ボンド(ショーン・コネリー)が殺し屋の正体を見破るアイテムとして登場する。

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2016年4月14日 (木)

シャーロック・ホームズ大百科事典

 コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズは、長編4作品、短編56作品の計60作品があり、1887年から1927年の40年にわたって発表された。これらの作品は「正典」と呼ばれ、シャーロキアンと呼ばれる熱心なファンが存在する。彼らは、正典を読み込んでホームズに関するあらゆる問題を研究し、中には本まで書いた者もけっこういる。アメリカの作家ジャック・トレイシーもそんなシャーロキアンの1人で、彼は「シャーロック・ホームズ大百科事典」という分厚い本をまとめたが、河出書房がこれを「シャーロック・ホームズ全集」の別巻として刊行している。

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2016年4月13日 (水)

シャーロック・ホームズの事件簿

 「シャーロック・ホームズ」シリーズ最後の短編集「シャーロック・ホームズの事件簿」の冒頭でコナン・ドイルは、すでに峠を越した人気テナー歌手が、熱烈なファンがいるために、引き際の最後の挨拶を何度となく繰り返しはするものの、いつまで経ってもぐずぐずと引退できないでいるのと同様の状況にホームズが陥っているのではないかという危惧を表明し、いよいよホームズとはお別れだという宣告をする。「緋色の習作(研究)」を発表したのが1887年、最後に発表された「ショスコム荘」が1927年なので、10年の空白期間もあったが、ドイルは40年にわたってホームズを書き続けたことになる。本作にはこのほか、「マザリンの宝石」「トール橋」「這う男」「サセックスの吸血鬼」「三人ガリデブ」「高名な依頼人」「三破風館」「白面の兵士」「ライオンのたてがみ」「隠居絵具屋」「覆面の下宿人」を加えた12作品が収録されている。

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2016年4月12日 (火)

シャーロック・ホームズ 最後の挨拶

 「シャーロック・ホームズ」シリーズ短編集第4作「シャーロック・ホームズ 最後の挨拶」は、ホームズが引退後、イングランド南部のサセックスの農場で晴耕雨読の日々を過ごしている中、ワトスンがこれまで発表してこなかったいくつかの事件を初めて公開するという体裁をとっている。本作に収録されているのは「ウィステリア荘」「ブルースーパーティントン設計図」「悪魔の足」「赤い輪」「フラーンシス・カーファックスの失踪」「瀕死の探偵」「最後の挨拶」の7作品で、「最後の挨拶」は、その名のとおりホームズの生涯で最後の事件だ。時は1914年8月、第1次世界大戦開戦のまさに直後、ドイツ人の敏腕スパイをホームズとワトスンが見事に捕らえる。ホームズはこの事件のために、アルタモントというアイルランド系アメリカ人になりすまし、ドイツ人スパイの協力者になったふりをしていたのだ。2人はドイツ人スパイをスコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)まで送り届けるまでの間、おそらくは最後の会話を交わす。「ワトスン、東風(こち)が吹き出したよ」

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2016年4月11日 (月)

恐怖の谷

 コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズには4つの長編があるが、その最後の作品が「恐怖の谷」だ。ある日ホームズに暗号らしき手紙が届くが、解読したところ、ある人物に危険が迫っているという内容だった。そこに飛び込んできたスコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)の警部は、まさにその手紙どおりに殺人事件が起きたことをホームズに伝える。現地に急行したホームズは、被害者の夫人や事件の第一発見者が共謀して嘘をついていることを見抜き、事件の意外な真相を明らかにする。背景には、アメリカ・ペンシルヴァニア州の「恐怖の谷」と呼ばれる炭鉱を舞台にした事件があった。本作は実は「最後の事件」より以前に起きた事件を書いたもので、黒幕としてモリアーティ教授が登場する。

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2016年4月10日 (日)

シャーロック・ホームズの帰還

 いよいよホームズ復活である。ホームズを死なせたコナン・ドイルの下には抗議が殺到、ドイルは10年近くにわたって抵抗を続けるが、とうとうホームズ復活を受け入れる。その第1作となったのが「空き家の冒険」で、ライヘンバッハの滝での対決から3年後、ロンドンに戻ったという設定になっている。ロンドンでは、モリアーティ教授の手下モラン大佐が悪事を働いていて、ホームズがベイカー街に戻ったのを知り、暗殺しようとしていた。ホームズとワトスンはモラン大佐を首尾よく捕らえ、私立諮問探偵としての活動を再開する。短編集「シャーロック・ホームズの帰還」には、このほか「ノーウッドの建築士」「孤独な自転車乗り」「踊る人形」「プライオリ学校」「黒ピータ」「犯人は二人」「六つのナポレオン」「三人の学生」「金縁の鼻めがね」「スリー・クォーターの失踪」「アビ農園」「第二の汚点」を加えた13作品が収録されている。このうち「踊る人形」は暗号解読もので、ぼくも小学生のときに読んだが、強く印象に残っている。

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2016年4月 9日 (土)

バスカヴィル家の犬

 「最後の事件」でホームズを死なせたコナン・ドイルは、ホームズを復活させるまでの間、長編「バスカヴィル家の犬」を発表する。舞台はイングランド南部、ダートムアの荒れ地に火を吐く魔犬が現れ、バスカヴィル家の当主が次々と狙われる。最初から最後までおどろおどろしい展開が続くが、登場人物はみなあやしく、さらには、正体不明の謎の人物の影もちらつく。ホームズはワトスンの活躍もあってダートムアの荒れ地に姿を現した魔犬を退治、バスカヴィル家を襲った悲劇の真相を明らかにするのだった。本作はホームズ作品の中でも人気が高く、映像化にも向いているので、古くはベイジル・ラスボーン版シャーロック・ホームズからベネディクト・カンバーバッチの「SHERLOCK」まで、数多く映画・ドラマ化されている。

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2016年4月 8日 (金)

シャーロック・ホームズの思い出

 ホームズが最初に手がけた事件は大学生のときで、その名は「グロリア・スコット号」事件という。ホームズは学生時代に得た唯一の友人の屋敷に招待されるが、治安判事も務める地主である父親に暗い過去があるようだと見抜く。父親はホームズの推理力に驚き、ぜひとも探偵になるよう勧めるのだった。短編集「シャーロック・ホームズの思い出」には、このほか「白銀号事件」「ボール箱」「黄色い顔」「株式仲買店員」「マスグレーヴ家の儀式」「ライゲイトの大地主」「曲がった男」「入院患者」「ギリシャ語通訳」「海軍条約文書事件」「最後の事件」を加えた12作品が収録されている。中でも有名なのは、ホームズとモリアーティ教授がスイス・ライヘンバッハの滝で対決する「最後の事件」だろう。コナン・ドイルは、もともと歴史小説を書きたかったそうで、「シャーロック・ホームズ」シリーズの人気が上がるにつれ、シリーズの打ち切りを願うようになった。そしてとうとう、「最後の事件」でホームズを死なせてしまう。これに怒ったのがホームズファンで、ドイルの下には数多くの抗議が寄せられたそうだ。モリアーティ教授との対決を実は生き延びたホームズはこの後、チベットやフランスで暮らし、3年後にロンドンで華々しく復活することになる。

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2016年4月 7日 (木)

シャーロック・ホームズの冒険

 「緋色の習作(研究)」「四つのサイン」の2つの長編を書いたコナン・ドイルは、いよいよ「ストランド・マガジン」に「シャーロック・ホームズ」シリーズの連載を開始、ホームズ人気が急上昇していく。その第1作が、The Womanことアイリーン・アドラー嬢が登場する「ボヘミアの醜聞」だ。本作でホームズはボヘミア王の依頼を受け、首尾よく仕事を遂行しようとするが、まんまとアドラー嬢に逃げられてしまう。「シャーロック・ホームズ」シリーズ初の短編集「シャーロック・ホームズの冒険」には、このほか「花婿失踪事件」「赤毛組合」「ボスコム谷の惨劇」「オレンジの種五つ」「唇の捩れた男」「青いガーネット」「まだらの紐」「技師の親指」「花嫁失踪事件」「緑柱石の宝冠」「ぶな屋敷」を加えた12作品が収録されている。ぼくが初めてホームズを読んだのは小学生のときだったが、そのとき読んだのは確か「赤毛組合」だったと思う。「まだらの紐」も人気が高く、コナン・ドイル自身も一番の自信作だと思っていたようだ。

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2016年4月 6日 (水)

四つのサイン

 「シャーロック・ホームズ」シリーズ第2作「四つのサイン」は、後にワトスンの妻となるメアリ・モースタン嬢から不可思議な事件の相談を受けるところから始まる。彼女の父親はイギリス陸軍大尉としてインドに派遣されていたが、ロンドンに着いたとたんに失踪してしまった。その後、モースタン嬢には謎の人物から毎年値打ちものの真珠が送られてくるようになったが、ついに送り主と面会することになり、ホームズに同行を求めてきたのだ。しかし、いざ送り主であるショルトー兄弟の屋敷を訪ねてみると、兄の方は殺害され、謎の四つのサインが残されていた。ホームズはまたもや鋭い推理力を発揮、夜のテムズ川で犯人のジョナサン・スモールを追い詰める。事件の背景には、インドで莫大な財宝を手にした男たちの裏切り劇があった。事件が解決して、ワトスンはモースタン嬢とめでたく結婚するが、後に悲しい別れに終わる。

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2016年4月 5日 (火)

緋色の習作(研究)

 コナン・ドイルによる「シャーロック・ホームズ」シリーズ第1作「緋色の習作(研究)」は、1887年に発表されたが、最初はあまり話題にならず、人気シリーズとなったのは1891年、ストランド・マガジンに第3作「ボヘミアの醜聞」が掲載されてからだそうだ。第1作ということで、ホームズとジョン・H・ワトスンの出会いから始まっているが、ホームズがワトスンを一目見るなりアフガニスタン帰りの軍医だと見抜くシーンは有名だろう。ホームズとワトスンはロンドン・ベイカー街221Bで共同生活を始めるが、やがてワトスンはホームズが世界でただ一人の私立諮問探偵であることを知り、行動をともにするようになる。本作でホームズが謎解きに挑むのは、アメリカ・ユタ州から来た男たちの間で起きた殺人事件だ。スコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)が見当違いの捜査をする中、ホームズは見事な推理力で真犯人を捕らえ、事件の真相を明らかにする。いよいよホームズとワトスンの冒険の始まりだ。The game, Mrs. Hudson, is on!

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2016年4月 4日 (月)

シャーロック・ホームズ映像読本

 コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズは、これまでに何度も映像化されている。演じた俳優も数多く、古くはベイジル・ラスボーンや怪奇映画の名門ハマー・フィルムの2大スターであるピーター・カッシングとクリストファー・リー、第3代007のロジャー・ムーア、そしてたぶん一番人気のグラナダTV版のジェレミー・ブレット、そして最近ではロバート・ダウニー・Jr.やベネディクト・カンバーバッチなどがいる。「シャーロック・ホームズ映像読本」は、サイレント映画時代からのホームズ映像作品をリストアップし、代表的な作品を詳しく解説したマニア本だ。いやいや、よく調べたもんだなぁ。

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2016年4月 3日 (日)

地球46億年全史

 イタリア・ナポリ湾は地質学発祥の地だ。ここにはベスビオ山という火山があり、ときどき大噴火を起こしているのだが、紀元79年の大噴火ではポンペイ市が火砕流に埋もれ、これが記録として残されたのだ。また、ハワイは、火山活動によって誕生した複数の島々からなり、古い島ではすでに火山活動を終えているが、新しい島では今も溶岩が流れ出している。これら地球上で起きたさまざまな現象を説明するのが、プレートテクトニクスという理論だ。三葉虫の研究で有名なイギリスの古生物学者リチャード・フォーティが書いた「地球46億年全史」は、プレートテクトニクスがいかに地球に対する認識を変えたかについて、ナポリ湾やハワイなど地質学上重要な場所を紹介しながら解説する本だ。Googleマップで現地の様子を見ながら読むと楽しいだろう。ただ、この分野では日本列島もかなり特徴的な場所なので、できれば日本列島も詳しく紹介してほしかったところだ。

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2016年4月 2日 (土)

真田壕の桜

 東京メトロ丸ノ内線の四ツ谷駅からは、今は上智大学のグラウンドとなった旧江戸城真田壕がよく見える。その名のとおり真田家が工事を担当したということだが、他の大名もあちこちで工事しているのに、なぜここだけ大名の名前が残っているかは謎だそうだ。真田家築造と言えば、旧大阪城真田丸の方が有名だろう。1614年の大坂冬の陣で真田幸村(信繁)は真田丸という曲輪(くるわ)を築き、ここを拠点に幕府軍と激しい攻防戦を行った。幸村は大坂夏の陣でも大活躍、一時は徳川家康の本陣に攻め込み、家康も切腹を覚悟したほどだという。「真田日本一の兵(つわもの)」と呼ばれるゆえんだ。

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2016年4月 1日 (金)

四ツ谷駅の桜

 東京メトロ丸ノ内線の四ツ谷駅はちょっとした桜の名所だ。かつて江戸城の外濠だった飯田橋〜市ヶ谷〜四ツ谷の土手には多くの桜があり、とても気持ちのよい散歩コースになっている。四ツ谷駅のホームのすぐそばには数本の桜の木があるし、今は上智大学のグラウンドとなっている真田壕の回りも桜が多い。地下鉄というのは地下ばかり走って味気ないものだが、丸ノ内線はときどき地上に出るのがいい。

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