ゴッドファーザー PARTⅢ
映画「ゴッドファーザー PARTⅢ」は、前作「ゴッドファーザー PARTⅡ」の16年後に制作された、マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)晩年の物語だ。長年マフィアのドンとして君臨してきたマイケルだが、もともと父親と同じ道には絶対に進みたくないと考えていたこともあってか、違法なビジネスから足を洗おうとする。マイケルは財団を設立、バチカンに多額の寄付を行ったことにより勲章を授与されるが、バチカン自身もまた一大スキャンダルに見舞われようとしていた。このあたりのプロットは、ほぼ実話に基づくものだということだ。マイケルはファミリーの幹部もろとも襲撃され、九死に一生を得るが、幹部の多くは射殺されてしまう。しかも、糖尿病を患い、発作に襲われるようにもなってきた。幸い、兄ソニーの息子ヴィンセント(アンディ・ガルシア)が成長し、マイケルを支えるようになったため、マイケルはドンの座をヴィンセントに譲り、引退する決意を固めた。しかし、マイケルの心の中には、兄フレドを暗殺したという大きな傷があった。ファミリーを守るために戦ってきたはずが、結果的に多くのファミリーを失ってきたという悲劇は、まだ終わりではなかった。マイケルは自分を狙った弾丸が最愛の娘メアリー(ソフィア・コッポラ)を撃ち抜いたのを知り、絶叫する。それからどれだけの時間が経ったのだろうか、父ヴィトーの故郷で日なたぼっこをしていたマイケルの体が、静かに崩れ落ちた。実に印象的なエンディングだ。
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