「湯川秀樹 物理講義」を読む
湯川秀樹は1970年、京都大学を定年退官して名誉教授となるが、その後も精力的に全国各地での講演、講義や著作活動を行った。中でも1974年に日本大学で3日間行った講義は、「物理講義」として刊行されている。この「物理講義」に湯川の年譜やアルバムをつけ、著名人らの特別寄稿を集めたものが「『湯川秀樹 物理講義』を読む」という本だ。湯川は中間子(メソン)の存在を理論的に予言し、ノーベル物理学賞を受賞するが、その後に確立した素粒子物理学の「標準模型」では、中間子はクォークと反クォークから構成される粒子であることがわかった。湯川は「物理講義」の中で、自らが研究した素粒子の世界の奇妙さから話を始め、湯川自身が構成し直した物理学の世界を語っている。湯川は翌1975年にがんの手術を受け、その後は以前の健康状態に戻ることなく、1981年に死去する。したがってこの「物理講義」は、湯川が到達した最終段階の物理観だと言えるだろう。
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