物語の舞台を歩く 将門記
10世紀中頃、坂東(今の関東)で起きた平将門の乱の経緯は、「将門記(しょうもんき)」という書物によって知ることができる。残念ながら原本は失われ、2つの写本が残るだけ、しかもいずれも冒頭部分が欠落しているが、1000年くらい前の書物が残っているというのはとても貴重だ。将門研究で知られる村上春樹(作家の村上春樹とは別人)が書いた「物語の舞台を歩く 将門記」は、将門記の記述に沿って、舞台となった場所を歩くという趣向だ。1000年以上前のできごとなので、今となっては正確にはわからない場所ばかりだし、干拓などで地形も変わってしまったが、実際に将門が活躍した地域を歩き、将門の時代に思いを馳せるのもいい。将門の本拠地は、今年9月の豪雨で堤防が決壊した鬼怒川の近くにあったが、21世紀になった今でもあのような災害が起きるのだから、将門の時代はもっと大変だったろう。
« 平将門 | トップページ | ミレニアム2 火と戯れる女 »
「音楽、映画、読書」カテゴリの記事
- スター・ウォーズ:スケルトン・クルー(2024.12.10)
- サイロ(2024.11.23)
- スター・ウォーズ/ジョイン・ザ・ダークサイド(2024.11.18)
- パディントンポップアップロンドン(2024.11.16)
- 間諜最後の日(2024.11.12)
コメント