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2015年9月

2015年9月30日 (水)

今度こそ納得する 物理・数学再入門

 学生時代は人生で最も記憶力がいい時期なので、物理や数学の難しい公式なんかも何となく覚えることができるが、ではこれがどういう意味なのかというと、実はよくわかっていないということがままあった。たぶんそういう人はけっこういるんじゃないかと思うが、そういうのが気になったまま数十年経ち、あらためて考えてみようと思い立ったら、最近はわかりやすい解説本がたくさんあるので、読んでみるといいだろう。「いろもの物理学者」を自称する前野昌弘が書いた「今度こそ納得する 物理・数学再入門」は、「dx/dyは割り算なのか?」などという素朴な疑問をはじめ19項目の疑問にていねいに答える本だ。解析力学の「最小作用の原理」は、「作用」と呼ばれる物理量が最小になるような運動が現実に実現される運動であるという原理だが、これはもともと、「最小になるようなもんを探したらこれだったんだよっ!」ということらしい。なるほど。
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2015年9月29日 (火)

スーパームーン

 昨夜は「スーパームーン」(最近使われるようになった言葉で、天文用語ではない)ということで、一昨年の中秋の名月、昨年の中秋の名月と比べてどのくらい大きさが違うか、比較明合成写真にしてみた。一昨年の月(左)は明らかに少し小さく、昨年の月(中央)はわずかに今年の月(右)より小さいのがわかるだろうか。また、月は地球に対して常にほぼ同じ面を向けているが、実際にはわずかなゆらぎ(秤動)がある。3つの月の模様をよく見比べてみよう。
左:2013年9月19日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ、ISO400、露出1/2000秒
中央:2014年9月9日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ、ISO400、露出1/2000秒
右:2015年9月28日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ、ISO1600、露出1/2500秒

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2015年9月28日 (月)

スーパームーン

 昨夜は中秋の名月だったが、暦の関係で中秋の名月と満月は必ずしも一致せず、今日が満月だ。さらに、今日は今年の満月のうち最も大きく見える満月、スーパームーンだ。月の軌道は楕円なので、地球と月の距離は一定ではなく、日々変化する。地球と月が最も近い距離にあるときに満月になるのがスーパームーンということになる。この「スーパームーン」という言葉は、最近使われるようになったもので、天文用語ではない。そもそも満月というのは、望遠鏡で見てものっぺりとしているだけでクレーターもよく見えず、一晩中明るく輝いているので暗い星も見えずで、天文ファンには邪魔者扱いされる、ちょっと気の毒な存在だ。まあしかし、電気のない時代、満月というのは闇夜を照らすとてもありがたい存在だったんだろう。実際にどのくらい大きさが違うか、昨年の中秋の名月(右)と一昨年の中秋の名月(左)で比べてみよう。なお、色は補正していない(Adobe Photoshop Elements で比較明合成)。
左:2013年9月19日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ、露出1/2000秒
右:2014年9月9日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ、露出1/2000秒

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2015年9月27日 (日)

時空の歩き方

 アルベルト・アインシュタインの相対性理論は、時間と空間の概念を大きく変えた。時間と空間はまったく独立したものではなく、時空というまとまりで捉えるべきものなのだ。イギリスの物理学者スティーヴン・ホーキングやアメリカの物理学者キップ・ソーンらによる6篇のエッセイを集めた「時空の歩き方」は、ブラックホールや重力波、タイムトラベルといった宇宙論の最先端のテーマを取り上げながら、「時空の歩き方」を身につけてもらおうという本だ。ホーキングとソーンはブラックホールをめぐる論争で賭けをしたこともあり、「宿敵」同士として知られている。賭けに負けたホーキングは、勝ったソーンにペントハウス1年分を贈ったそうだ。ソーンはまた、映画「コンタクト」や「インターステラー」にも関わっていて、これらの映画にも研究成果が大いに活かされている。

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2015年9月26日 (土)

白山神社古墳

 文京区にある白山神社は、あじさいの名所として知られているが、ここには古墳がある。古墳の回りはフェンスで囲まれていて、普段は入ることができないが、あじさいの季節には開放されるようだ。古墳の入口にある鳥居には「浅間神社」とあるが、もともと別の神社なのだろうか。説明板もないので、よくわからない。

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2015年9月25日 (金)

将門地誌

 平将門の地元出身の政治家 赤城宗徳は、地元出身ということで将門の活躍した場所を実際に歩き回り、その成果を「将門地誌」という本にまとめている。「将門記」には、将門が源扶・隆・繁3兄弟の奇襲を受け、これを返り討ちにする場面が描かれているが、この舞台となったのが「野本」という地名の場所だ。これは現 筑西市赤浜であるという説が有力だが、当時このあたりには「鳥羽の淡海」という大きな湖があり、地元の人たちはこれを琵琶湖になぞらえていたそうだ。琵琶湖の船着き場は「坂本」にあるが、これになぞらえて、鳥羽の淡海の船着き場を、この付近の上野村の「野」と坂本の「本」で「野本」にしたというあたり、地元出身の赤城ならではの説だ。

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2015年9月24日 (木)

平将門

 平将門の研究書はいろいろ刊行されているが、将門の地元出身であり、かつ歴史家ではなく政治家というちょっと変わった作者が書いた本がある。赤城宗徳の「平将門」がそれで、赤城は幼い頃から将門に関心を持ち、戦後公職追放になった間に将門研究にいそしんだそうだ。赤城は郷土史や伝説をたどり、実地を歩き回っているので、本書でも合戦の場所などが詳しく図示されていたりして、なかなか興味深い。

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2015年9月23日 (水)

顔のないスパイ

 リチャード・ギア主演の映画「顔のないスパイ」は、原題が「The Double」なので、二重スパイが出てくるんだろうなというのはわかったが、なかなか意外な展開だった。元CIAポール・シェファーソンが追い続けた旧ソ連の暗殺者カシウスの正体が、実はポール自身だったということが割とあっさり判明したので、もうバラすの?〜という感じだったが、後から映画の予告編を見たら、すでに予告編でバラしてたんだね。そうなるともう一人二重スパイが出てくるのは自然と言えば自然で、見終わるとなるほどということになった。ギアももう60歳を超えているのに、元CIA&旧ソ連暗殺者だけあって殺しの手口は鮮やかだ。

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2015年9月22日 (火)

キングスマン

 ロンドンのサヴィル・ロウにある高級テイラー「キングスマン」。しかし、その実態はどの国にも属さない世界最強のスパイ機関だった! という触れ込みの映画「キングスマン」は、「カジノロワイヤル(1967年)」や「オースティン・パワーズ」、「ジョニー・イングリッシュ」に続くブッ飛び系スパイ映画だ。俳優陣もそういった作品を意識しているのか、「裏切りのサーカス」のコリン・ファースとマーク・ストロング、「国際諜報局ハリー・パーマー」と「オースティン・パワーズ」のマイケル・ケインが出演しているほか、「スター・ウォーズ」のサミュエル・L・ジャクソンとマーク・ハミルも出演している。ストーリーは???というところもあるが、アクションシーンは鮮やかで、スーツ姿もかっこいい。ところどころ他作品のオマージュらしきシーンもあり、わかったところはおもしろかったが、わからなかったところもたくさんありそうだ(このポスターじたい、007「ユア・アイズ・オンリー」のオマージュだね)。

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2015年9月21日 (月)

将門神社

 奥多摩町棚沢に将門神社という神社がある。将門の子 良門が、将門が住んだというこの地に、父の像を彫って納め、将門大明神と称したという。この地には将門の末裔を名乗る三田一族がいたそうだが、真偽のほどはともかく、奥多摩には将門伝説が多い。隣町の青梅市の「青梅」という地名も、将門に由来するという。将門神社はうっそうとした山の上にあり、急階段を昇ったところにある。将門死後、残党狩りを逃れて落ちのびた一族郎党の誰かがここに住み、ひそかに将門をまつったのかもしれないが、そういう雰囲気は確かにある。

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2015年9月20日 (日)

原子・原子核・原子力

 東大全共闘議長だった山本義隆は、予備校講師をやりながら在野の研究者として物理学や科学史の本をたくさん書いている。最新作「原子・原子核・原子力」は、予備校での記念講演をもとに原子論の歴史を述べた本だ。ぼくも実はウン十年前に山本の講義を受けていたことがあるが、大阪弁での軽妙な講義はなかなかおもしろかった。確か原子核をとりまく電子の話だと思うが、「ころもは急に止まれない」などとダジャレを飛ばし、教室は笑いに包まれていた。ここ10年ほど、原子・原子核の分野は大学入試で出題しなくていいということになっていたそうだが、山本が言うとおり、福島第一原発の事故があり、日常生活に原子・原子核・原子力に関する言葉が入ってきた以上、最低限のことは知っていなければならないだろう。原子力に関しては、アメリカの「マンハッタン計画」に参加し、人類初の核実験「トリニティ実験」にも立ち会ったリチャード・ファインマンが、後年ホノルルの寺を訪ねたときの住職の言葉をよく引用している。「人はみな極楽の門を開く鍵を与えられているが、その同じ鍵は地獄の門をも開く」

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2015年9月19日 (土)

星界の報告

 ガリレオ・ガリレイは地動説を主張して裁判で有罪判決を受け、「それでも地球は動いている」とつぶやいたとして有名だろう。17世紀初め、ガリレオはオランダで望遠鏡が発明されたことを知り、自らもその原理を考えてガリレオ式望遠鏡を製作した。今日でもオペラグラスに使われる形式だが、ガリレオはこれを使って人類初の望遠鏡による天体観測を行った。ガリレオは月を観測し、月面には地球と同じように山や谷があること、木星の回りを4つの衛星が回っていることなどを発見した。ガリレオはこうした成果をまとめ、「星界の報告」という本として刊行した。ガリレオは物理学の分野でも、ピサの斜塔で落下実験を行って落体の法則を実証するなど、仮説を立ててそれを実験で検証するという科学的手法を初めて取り入れた人物と言われている。なお、ガリレオが望遠鏡を製作したすぐ後にヨハネス・ケプラーもケプラー式望遠鏡を考案、これが今でもアマチュア向け望遠鏡の主流となっている。

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2015年9月18日 (金)

宇宙論はいま

 物理科学雑誌「パリティ」の特集本パリティブックスには天文学の本が何冊かあるが、パリティ編集委員会編の「宇宙論はいま」は、佐藤文隆の「いまさら宇宙論?」に続く本だ。20世紀終わり頃から、観測技術の向上により新たな発見が相次ぎ、宇宙論は大きく飛躍し始めた。冒頭にはこの分野の第一人者である佐藤文隆vs佐藤勝彦の対談が掲載されていて、最先端のトピックスについて2人の見方が示されている。当時の最大の発見は、宇宙の膨張が加速しているという話で、これを説明するために、宇宙のエネルギーの3分の2はダークエネルギー(フォースのダークサイドとは無関係)と呼ばれる正体不明のエネルギーであるという仮説が登場した。これはいまもって解明されておらず、大きな謎だ。

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2015年9月17日 (木)

ホンダF1エンジン⑤ RA122E(1992年)

 ホンダF1第2期最後のシーズン、ホンダはさらなるパワーアップを果たしたV型12気筒エンジンRA122Eを投入してきた。しかも、マクラーレンのシャシーも完全な新設計となり、ハイノーズや電子制御スロットルシステム(フライ・バイ・ワイヤー)、プログラミングシフトなどの新兵器満載となった。しかし、この年はウイリアムズ・ルノーが圧倒的に強く、マクラーレン・ホンダはフェラーリやベネトンにも後れをとる始末だった。F1の技術革新のスピードはすさまじい。シャシーとエンジンのトータルパッケージが優れていないと勝てない時代になっていた。この年を最後にホンダF1は第2期の挑戦を終える。

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2015年9月16日 (水)

いまさら宇宙論?

 物理科学雑誌「パリティ」は、アメリカ物理学協会の「Physics Today」の記事や、第一線の研究者によるオリジナルの書き下ろし記事で物理学のいまをわかりやすく伝える雑誌だ。このパリティにはいろんな分野を特集したパリティブックスというシリーズがあり、天文学の分野でも何冊かの本が刊行されている。日本の物理学者 佐藤文隆が書いた「いまさら宇宙論?」は、ビッグバン理論を解説した本だ。他の分野で「いまさら○○?」という本が何冊もあるので、こういうタイトルにしたのだろうが、実際には観測技術の向上により宇宙論が大きく飛躍し始めた時期に書かれていて、「いまさら」どころか、「いまこそ」というトピックが取り上げられている。

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2015年9月15日 (火)

平将門の乱

 平将門の乱は、武士の時代への序曲だったと言えるが、将門という人物を生み出した10世紀の関東はどういう社会だったのだろうか。福田豊彦が書いた「平将門の乱」は、将門とその乱を通じて、背後にあった10世紀の東国社会を描き、どのような意味で次の時代への準備が整えられていたかをみようとする。関東地方では、戦後の高速道路や団地造成に伴い、各地で製鉄遺跡が発掘されたが、その中には、将門が活躍していた時代、地域で発掘されたものもある。こうしたところで農具、武具、馬具が製造されたこと、そして馬の生産が大規模に行われたことが、将門のような兵(つわもの)が登場する背景にあった。「将門記」には、将門が百騎を超える騎馬隊を組織し、合戦で活躍する場面が描かれているが、将門の領内には2つの官牧があり、将門はそこの牧師を兼ねていたのだろうとも言われている。

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2015年9月14日 (月)

ホンダF1エンジン④ RA121E(1991年)

 自然吸気(NA)エンジン3年目となった1991年、ホンダは新開発のV型12気筒エンジンRA121Eを投入してきた。もともと、ホンダにとってV10エンジンというのは過渡的なエンジン形式であり、V12エンジンが本命という感じだった。RA121Eはアイルトン・セナによって順調なスタートを切るが、実態はそうではなかった。セナは当初からパワー不足を訴え、現実に中盤戦ではウイリアムズ・ルノーに太刀打ちできなくなる。ウイリアムズのシャシーとルノーV10エンジンは大きな飛躍を遂げたのだ。最後はセナが3度目のチャンピオンを決めるが、ホンダF1第2期最後の王座となった。実際に見た印象では、V10エンジンよりもかなり大きい。ホンダもルノー同様、V10を突き詰めた方がよかったのだろうか。

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2015年9月13日 (日)

ホンダF1エンジン③ RA100E(1990年)

 自然吸気(NA)エンジン2年目の1990年、ホンダは前年のRA109Eと同じV型10気筒ながらも、ショートストローク化したRA100Eを投入してきた。ショートストローク化すると回転数が上がるが、RA100Eの常用回転限界は14,000rpmだったという。しかし、この年はアラン・プロストが駆るフェラーリも速かった。フェラーリV12エンジンが強力だったこともあるが、シャシー性能の差もあったのだろう。エンジンだけではだんだん勝てなくなってきたシーズンだった。

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2015年9月12日 (土)

平将門

 1976年のNHK大河ドラマ「風と雲と虹と」は、平安時代中期、承平天慶の乱の主人公である平将門と藤原純友の生涯を描いたドラマだ。加藤剛が将門を、緒形拳が純友を演じ、吉永小百合も貴子姫として出演している。原作の小説「平将門」を書いたのは海音寺潮五郎で、新潮文庫から上中下3巻が刊行されていたが、その後ハードカバーの豪華本として復刊された。小説ということでフィクションも加わっているが、何しろ1000年以上前の話なので、おもしろくするためにはしょうがない。科学技術の進歩によって人々の生活は大きく変わったが、人間の本質はそう変わってないので、実際の将門や純友も小説に描かれたイメージに近かったのではないか、などと思ってしまう。その後も何人かの作家が将門の小説を書いているが、やはりこれが決定版だろう。

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2015年9月11日 (金)

生命の星の条件を探る

 夜空を見上げると無数の星がある。われわれの銀河系には1,000億個の恒星があり、この宇宙にはそれ以上の銀河があると考えられている。この宇宙には、地球以外にも生命の星があるだろうと信じている人は、ぼくも含めたくさんいるだろう。「生命の星の条件を探る」の著者である阿部豊もそう確信している科学者の1人で、地球物理学、地質学、鉱物学、地理学などを統合した「地球惑星システム科学」の第一人者だ。本書で阿部は、生命が存在するために最も重要なものは液体の水だという、直感的にはみなそう思っていることから始めて、一つ一つの条件をていねいに検証していく。中にはこれまでの見方を大きく変えるものもあり、なかなか興味深い。観測技術の向上により、太陽系外惑星の発見も相次いでいて、この分野で大きな飛躍が成し遂げられる日は近いかもしれない。

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2015年9月10日 (木)

ホンダF1エンジン② RA109E(1989年)

 レギュレーション変更により1.5ℓターボエンジンが禁止され、3.5ℓ自然吸気(NA)エンジンのみとなった1989年、ホンダはV型10気筒エンジンRA109Eを投入してきた。ほかにルノーも同じV10、フェラーリはV12、フォード・コスワースはV8エンジンを投入したが、ホンダエンジンのアドバンテージはNAエンジンになっても変わらず、アイルトン・セナとの激しい戦いを制したアラン・プロストがチャンピオンを獲得した。図太い排気音のターボエンジンに対し、NAエンジンの排気音は甲高く、テレビ中継を見ていてもそれははっきりとわかった。

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2015年9月 9日 (水)

平将門 物語と史跡をたずねて

 平将門は10世紀中頃に生きた人物だ。徳川家康が江戸幕府を開いたのは今から400年前だが、将門の時代は江戸時代より600年以上も前なのだ。そんなはるか大昔の人物であるにもかかわらず、将門の生涯は「将門記(しょうもんき)」や数々の伝説、史跡によって今に伝えられている。土橋治重が書いた「平将門 物語と史跡をたずねて」は、将門の生涯を物語風に語りながら、将門ゆかりの史跡を紹介する本だ。ぼくも将門の史跡はけっこう回っているが、この本は大いに参考になる。

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2015年9月 8日 (火)

XーMEN:ファイナル ディシジョン

 前作「XーMEN2」で仲間を救うために死んだかと思われたジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)だったが、実は生きていた。しかし、生きていたのはいいが、本作「XーMEN:ファイナル ディシジョン」では、別の人格が目覚めた上にはるかにパワーアップし、XーMENの強敵として立ちふさがる。しかも、人類側はミュータントを普通の人間に変える新薬キュアを開発し、またしてもXーMENとマグニートー率いる「ブラザーフッド」、人類の三つどもえの戦いが繰り広げられる。XーMENたちも前2作よりパワーアップしているので、戦いはよりハデになっている。戦いの末に多くのミュータントが死に?、超人的な能力も失う?が、どうやらそうでもないようで、プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)もいずれ復活してくれそうだ。さすがXーMEN。

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2015年9月 7日 (月)

ホンダF1エンジン① RA168E(1988年)

 ホンダウエルカムプラザ青山ではいま、F1エンジン展をやっている。1988年、マクラーレンMP4/4で16戦15勝を挙げ、アイルトン・セナがドライバーズタイトルを獲得した際のエンジンRA168Eは、1.5ℓツインターボ、V型6気筒で最高出力685馬力以上を誇る。とにかくこの年はエンジンで勝負が決まるようなシーズンだったが、ホンダエンジンの決定的アドバンテージは燃費だった。ターボエンジンはこの年限りとされ、翌年からは3.5ℓの自然吸気エンジンのみとなる。

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2015年9月 6日 (日)

平将門資料集

 平将門は10世紀中頃、坂東(今の関東)で平将門の乱(承平天慶の乱)を起こし、一時は坂東8カ国を制して「新皇」を称した人物だ。平安遷都を行った桓武天皇の子孫であり、武士の始まりとも言える。最初は一族間のトラブルが原因で伯父・叔父らとの戦いに巻き込まれるが、勝利を重ねるにつれ人望を集め、坂東の有力者になっていく。最後は朝敵として藤原秀郷・平貞盛(将門の従兄弟、伊勢平氏の祖)らに討たれるが、1000年以上経った今でも将門を信仰する人は多い。将門の乱の経緯を記した書物として「将門記(しょうもんき)」があり、名古屋の大須観音などに写本が残されている。岩井市史編さん委員会が編集した「平将門資料集」は、その「将門記」の写本など、将門にまつわる貴重な資料を紹介した本だ。承平天慶の乱のもう一人の主人公である藤原純友に関する資料も収録されていて、将門ファン必携の書だ。

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2015年9月 5日 (土)

時間・空間の誕生

 時間と空間は、ほとんどすべての人間が普段当たり前にあるものと認識し、それが「常識」であると信じてきた。しかし、20世紀に入り、アルベルト・アインシュタインが特殊相対性理論を発表したことによって、時間と空間に対する「常識」は大きく変わっていく。かつては、時間と空間は宇宙誕生の前から存在し、宇宙はその中で誕生したのだと考えられていたが、そうではなく、時間と空間は宇宙の誕生とともに誕生したというのが現代宇宙論の考えだ。日本の物理学者 町田茂が書いた「時間・空間の誕生」は、時間と空間に対する人類の見方がどのように変わってきたのか、時間と空間とはいったいどのようなものであるかという問題を解説した本だ。

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2015年9月 4日 (金)

宇宙進化の構図

 宇宙がどのように誕生し、現在の姿に進化してきたかという問題は、20世紀に入り、新たな理論が登場し、観測技術が向上するとともに飛躍的な発展を遂げていく。現代宇宙論では、宇宙は138億年前に誕生し、ビッグバンと呼ばれる大爆発によって今なお膨張を続けているということがわかっている。現在、自然界には重力、電磁気力、強い力、弱い力という4つの力があるが、宇宙誕生直後はもともと一つの力であり、宇宙の膨張に伴ってこれらが分化してきたと考えられている。日本の天文学者 池内了が書いた「宇宙進化の構図」は、自然界の4つの力がつくりだした階層構造にスポットライトを当てながら、宇宙がどのように進化してきたかを解説した本だ。

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2015年9月 3日 (木)

未知なる宇宙物質を求めて

 素粒子物理学とは、物質の究極の構成要素である素粒子について研究する分野だ。最先端の素粒子物理学では、標準模型というものが確立していて、物質を構成する素粒子にクォークとレプトンという名前がつけられている。また、素粒子の間に働く力(相互作用)には重力、電磁気力、強い力、弱い力という4つの力があり、それぞれを媒介するグラビトン、光子、グルーオン、ウィークボソンという素粒子がある。オランダの物理学者ゲラルド・トフーフトが書いた「未知なる宇宙物質を求めて」は、電磁気力と弱い力を統一する電弱統一理論に重要な貢献をした著者が、素粒子物理学の基本概念をわかりやすく解説した本だ。トフーフトの発見後、日本の物理学者 小林誠と益川敏英が小林・益川理論を発表、標準模型はさらなる発展を見せる。そして2012年、標準模型のうち最後まで発見されずに残っていたヒッグス粒子が、ヨーロッパ原子核研究機構(CERN)での実験によって発見されたことが確実視されている。

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2015年9月 2日 (水)

地形がわかるフィールド図鑑

 日本列島はさまざまな地形の宝庫だ。4つのプレートが衝突し、海のプレートが陸のプレートの下に沈み込んでいることから、たくさんの火山があり、独特の景観を生み出している。また、険しい山を急流が削り、下流に運ばれた土砂が平野をつくっている。「地形がわかるフィールド図鑑』は、山岳の地形学・堆積学、氷雪学・寒冷地形学、地質学・鉱物学・地球科学の3人の専門家が書いた、日本列島の代表的地形33カ所を解説した本だ。北海道からは、礼文島、霧多布湿原、大雪山、東大雪、洞爺湖・有珠・昭和新山の5カ所が紹介されているが、日高山脈も紹介してくれていればもっとよかった。東京の地形として武蔵野台地も紹介されていて、江戸城が武蔵野台地の東縁に建てられたことも解説されている。武蔵野台地の崖を削ったのは多摩川で、武蔵野線や西武多摩川線、京王線、小田急線など多摩川に向かって延びている鉄道は、もともとは多摩川の河原で採取した砂利を東京に運んでいたそうだ。

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2015年9月 1日 (火)

XーMEN2

 アメリカのマーベル・コミックの人気シリーズ「XーMEN」の実写化映画第2弾「XーMEN2」では、ミュータント抹殺を企むアメリカ政府高官のストライカーが、プロフェッサーXとマグニートーという最強のミュータントを圧倒する動きを見せる。プロフェッサーXを拉致されたXーMENは、敵対していたマグニートーと組み、ストライカーと戦うが、マグニートーはマグニートーで、ストライカーの謀略を利用して全人類を抹殺しようとする。まったく油断ならない。XーMENのメンバーであるミュータントたちにはそれぞれ特技があって、通常の戦闘ではウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)やサイクロップス(ジェームズ・マースデン)が強いが、ストライカーの秘密基地であるダムが決壊し、あわや全員が飲み込まれそうになったとき、ヨーダばりの強力なフォース?を発揮して全員を救うのがジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)だ。また、天候を自由に操ることができるストーム(ハル・ベリー)も大活躍するし、普通の女の子なのに接触するだけで相手の生命エネルギーを奪い取ってしまうローグ(アンナ・パキン)も、戦い方によっては恐るべきパワーを発揮しそうだ。

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