ホンダF1エンジン④ RA121E(1991年)
自然吸気(NA)エンジン3年目となった1991年、ホンダは新開発のV型12気筒エンジンRA121Eを投入してきた。もともと、ホンダにとってV10エンジンというのは過渡的なエンジン形式であり、V12エンジンが本命という感じだった。RA121Eはアイルトン・セナによって順調なスタートを切るが、実態はそうではなかった。セナは当初からパワー不足を訴え、現実に中盤戦ではウイリアムズ・ルノーに太刀打ちできなくなる。ウイリアムズのシャシーとルノーV10エンジンは大きな飛躍を遂げたのだ。最後はセナが3度目のチャンピオンを決めるが、ホンダF1第2期最後の王座となった。実際に見た印象では、V10エンジンよりもかなり大きい。ホンダもルノー同様、V10を突き詰めた方がよかったのだろうか。
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