最新・宇宙創世記
20世紀半ばに登場し、今ではすっかり確立したビッグバンモデルだが、20世紀後半の一時期、宇宙の大規模構造などの観測結果をうまく説明できず、ビッグバンはなかったのではないかと疑問視される時代があった。このビッグバンモデルの危機を救ったのが、1992年の宇宙背景放射探査衛星COBEによる「宇宙の種」の発見だ。それまで、宇宙背景放射にはゆらぎが観測されず、現在見られるような宇宙の大規模構造を説明することができなかったのだが、COBEの観測によりわずかなゆらぎが発見されたのだ。インフレーションモデルの提唱者である日本の物理学者 佐藤勝彦が書いた「最新・宇宙創世紀」は、宇宙論が観測の時代となった当時の雰囲気を伝えてくれる本だ。
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