夏の夜、地平線近くに見えるさそり座は、わかりやすい形をしているので見つけやすい。赤い1等星のアンタレスは、しばしば火星が近くを通るので、火星に対抗するものという意味で名付けられた。そのアンタレスのすぐそばには、けっこう大きな球状星団M4があって、周辺の散光星雲ともども写ってくれる。もっと大きな機材で露出時間をじっくりかけるととてもカラフルに写る領域だが、緯度の高い北海道では低空にしか見えないため、ちょっと難しいかも。
2014年4月29日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG、露出301秒
星がたくさん集まった星団には、散開星団と球状星団の2種類がある。散開星団は星が不規則に集まっているが、球状星団はその名のとおり星が球状に集まった星団だ。散開星団と球状星団は同じ星団でもまったく別もので、散開星団は比較的若い星がまばらに集まっているのに対し、球状星団は古い星が桁違いの密度で密集している。北半球から見える最大の球状星団はヘルクレス座のM13で、直径100光年の中に50万個もの星がひしめきあっていると考えられている。球状星団は遠いところにあり、見かけの大きさは小さいので、望遠レンズや望遠鏡で大きく拡大するといい。
2014年4月28日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG、露出301秒
夏の夜空は何と言っても天の川がすばらしい。われわれの銀河系の中心方向はいて座にあるので、いて座周辺の天の川は最も明るく輝いている。星雲星団もたくさんあり、広角レンズから望遠レンズまでどんなレンズでもいい写真が撮れる。代表的なのはいて座の干潟(ひがた)星雲M8で、冬の星雲星団の代表格であるオリオン座大星雲M42と並び、東西両横綱という感じだ。M8のほかにも、三裂星雲M20やオメガ星雲M17、わし星雲M16はいずれも赤い光を発する散光星雲で、天体撮影専用モデルのキャノンEOS60Daなら鮮やかに写し撮ることができる。ところどころ黒くなっているのは暗黒星雲によって背後の星の光がさえぎられているからで、これがなければ天の川はもっと明るく輝いているはずだ。
2014年8月30日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF35㎜、露出180秒
天文ファンにはおなじみ月刊天文ガイドが今年、50周年を迎えた。ぼくも中学から高校にかけては毎月買っていたが、当時はインターネットなどないので、天文ガイドがほぼ唯一の情報源だった。その後もビッグイベントがあるときはときどき買っていたが、50年も続くというのはなかなかすごいことだ。今月からはついに電子版も発売されるという。この間、デジタルカメラをはじめとして撮影機材は大きく進化したが、一方で光害がひどくなり、撮影に適した場所もどんどんなくなっていった。ぼくの場合は地元にまあまあの場所があるので、非常にラッキーだと思っている。いずれは私設天文台をつくろうと密かに考えていたが、そろそろ本当に実現したいものだ。
東北自動車道安達太良(あだたら)サービスエリアには、ウルトラセブンの自動販売機が置いてある。正確には、上り線のSAがウルトラセブン、下り線のSAがウルトラマンティガだ。ドリンクを買うと、ウルトラセブンがおなじみの声を発し、ビームも発光する。子どもが喜びそうな仕掛けだが、実際に集まって喜んでいたのはおっさんばかりだった(人のこと言えないが)。
安達太良山 (あだたらやま)は磐梯山、吾妻山(あづまやま)と比較的一カ所にまとまった、気象庁が常時観測する火山だ。1888年には磐梯山が大噴火したが、安達太良山も1900年に噴火し、72名の死者が出ている。今回のツーリングでは吾妻山には行かなかったが、現在、吾妻山は小規模な噴火の可能性があると見られていて、火山性地震も増えているそうだ。
イギリスの俳優クリストファー・リーが死去したとの報。映画「007黄金銃を持つ男」ではボンドの敵スカラマンガを演じ、決闘で敗れて若くして死んだが、リーは93歳と長命だった。映画「スター・ウォーズ」ではシスの暗黒卿ドゥークー伯爵を演じ、老いてもなお強烈な存在感を示した。何よりもバリトンの声が実に美声だった。
福島市の飯坂温泉は、日本武尊(ヤマトタケル)や西行、松尾芭蕉も入湯したとされる歴史ある温泉だ。摺上(すりかみ)川沿いに古い旅館が建ち並んでいて、なかなか風情がある。しかし、不幸なことに、芭蕉はここでひどい目にあったそうだ。宿泊した民家ではノミや蚊に悩まされて眠れず、挙げ句の果てには病気まで再発したらしい。ぼくは泊まりのツーリングに出かけるときは必ずアースノーマットを持参するのだが、江戸時代にこれがあれば芭蕉もひどい目にあわなかっただろうに。
磐梯山は見る方向によって印象が違う。特に裏磐梯の荒々しい姿は、1888年の噴火で山体が崩壊したことによってできた。五色沼や桧原湖などの湖沼もこのときにせきとめられてできたというから、激しい噴火だったのだろう。猪苗代湖も磐梯山の山体崩壊によってせきとめられたと考えられているが、こちらは4万年前の噴火によると推定されている。表磐梯の方から見た磐梯山は、手前に水田が広がり、穏やかな姿だったが、いつかまたその姿を変える日が来るのだろうか。
会津若松市から喜多方市に向かう途中、飯豊山(いいでさん)がよく見えた。手前には田植えをしたばかりの水田が広がり、日本の原風景という感じだ。この飯豊山、山形県と新潟県の県境にあるのだが、山頂付近は福島県の飛び地になっているそうだ。
喜多方ラーメンで有名な喜多方市には、人口5万人に対し120軒ものラーメン屋があるそうだ。有名店ともなるといつ行っても行列ができていて、食べるまでの間しばらく待たなければならない。ぼくは普段、あまり並んだりしないが、喜多方に来たときはあきらめて並んでいる。今回は、喜多方市役所隣の会津喜多方ラーメン館のすぐそばの店で食べた。ラーメン館は、家でつくるラーメンのほか、ラーメングッズも売っている土産店だ。喜多方のもう一つの名物、酒も各種そろっている。
日光市と会津若松市を結ぶ国道121号線沿い、栃木県から福島県に入ってすぐの南会津町にある道の駅 会津西街道たじまは、周囲を山に囲まれたところにある。山の中の道の駅なので、売店には山菜が豊富にそろっている。南会津地方には大内宿や尾瀬などの人気スポットがあり、ぼくも何度も走っている。去年の春のツーリングも会津若松市の芦ノ牧温泉だったし、南会津町の隣町 檜枝岐村(ひのえまたむら)も数年前に泊まった。冬も風情がありそうだが、さすがにバイクじゃムリだろうな。
毎年春秋恒例のツーリングに出かけた。メンバーはバイク屋の常連客同士で、もう20年来のつきあいだ。落合さんというとても面倒見がよくまめな人がいて、ときどきみんなを集めてツーリングに行ってたが、これが毎年春秋の恒例行事「落合ツーリング」となった。残念ながら、落合さんは数年前に病気で亡くなってしまったが。行き先はだいたい福島、群馬、新潟、長野あたりで、1泊2日で温泉宿に泊まるというのがいつものパターンだ。今回のツーリングは那須塩原〜南会津〜喜多方〜福島飯坂温泉というコースで、往復700㎞程度だった。幸い天候に恵まれ、雨にも降られなかったが、最高気温30℃というのはまいった。クシタニのフルメッシュレザージャケットが早くも出番となったが、これでも暑かった。
日本地質学会監修の「地球全史スーパー年表」は、46億年の地球の歴史を1枚のペーパーにまとめた年表だ。解説書がついているので、これを読んで基礎知識を身につけてから、いつ、何が起きたかを見ていくと楽しいだろう。46億年と簡単にいうが、人間の感覚では気の遠くなるような時間であり、その間地球には数多くの地球史的大事件があった。生物の大量絶滅もあった。そして、年表のずっと終わりの方、約20万年前にようやく現生人類(ホモ・サピエンス)が登場し、5000年くらい前に最初の文明に火がともる。地球は今も生きていて、プレートの運動により大陸や海洋は変動しているが、世界各地に残る過去の地球史的大事件の痕跡を見に行くときも、これがあるといいだろう。
十勝千年の森で初めてセグウェイに乗った。セグウェイは2001年、革命的な発明として大々的に発表されたが、日本国内では法的な問題がネックとなって一般には普及していない。乗り方はちょっとしたコツが必要だが、すぐに慣れる。本来の最高時速は20㎞だが、ここのは10㎞しか出ないようになっていて、すぐに物足りなくなってしまった。
北海道、特に十勝では白樺(シラカンバ)並木をよく見かける。白樺は真っ直ぐ伸びていくので、青い空と白い雲との組み合わせがなかなか絵になる。なお、「十勝 白樺」で検索すると、十勝では有名なジンギスカン屋がヒットする。何度か通りがかったことがあるが、まだ1回も食べたことがない。帯広は豚丼もあるので、昼ごはんを何にするかはなかなか迷うのだ。
十勝千年の森には森があり、草原があり、小川も流れている。静かな森の中、小川のせせらぎ、鳥のさえずりを聞きながら散策するのは楽しい。小川のそばを歩いていたら、突然リスが姿を現したが、すばやく走り去ってしまったため、写真を撮ることはできなかった。残念。
大雪〜富良野〜十勝を結ぶ街道には、北海道を代表するガーデンが集中している。このうち十勝には、十勝千年の森や真鍋庭園、十勝ヒルズ、紫竹ガーデン、六花の森という5つのガーデンがあるが、十勝千年の森は、日高から日勝峠を越え、十勝の清水町に降りたすぐ近くにある。とにかくここは広い。日高山脈も間近に見える。この写真の向こうに見えるのは千年の丘という名前の丘だが、あの丘まで行くのも大変だ。でもだいじょうぶ。ここではセグウェイツアーがあるので、あの丘までセグウェイで行くことができる。
国道274号線の日勝峠は、日高地方と十勝地方の境界にある、標高1000mちょっとの峠だ。日高から十勝に行くには、日勝峠、天馬街道、黄金道路の3ルートがあるが、ダイナミックな景観を楽しみたいなら日勝峠がおすすめだ。特に、日高側から日勝峠を越え、十勝平野が目の前に広がるあたりの景色は最高だ。日勝峠は標高が高いので、GW中はまだかなりの残雪がある。この日は天気がよかったので、雪解けも進んだようだ。ここの雪解け水は沙流(さる)川に合流し、最後は太平洋へと注ぎ込む。
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