量子宇宙への3つの道
19世紀の終わり頃、それまで物体の運動を完璧に記述する理論と見られていたニュートン力学が、空間と時間の説明としては根本的に間違っていることを人々は理解し始めた。そして、アルベルト・アインシュタインの相対性理論と、ニールス・ボーア、ヴェルナー・ハイゼンベルク、エルヴィン・シュレディンガーその他大勢の手になる量子論が登場、空間と時間に対し新たな見方がなされるようになった。しかし、一般相対性理論と量子論は、新たな難問も呼び起こすことになった。この2つの理論は、どうしても一つの理論に統合することができないのだ。アメリカの物理学者リー・スモーリンが書いた「量子宇宙への3つの道」は、この2つを統合した理論である量子重力論を解説した本だ。量子重力論は今なおまったく未完成の理論だが、超弦理論やループ量子重力理論など、いくつかの候補が提唱されている。
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