エンケラドゥス
土星の衛星エンケラドゥスの地下海に、生命が生息できる環境があるという研究成果を、東大などの研究グループが発表した。NASAの探査機カッシーニの観測により、エンケラドゥスの内部には液体の地下海があり、そこで岩石と海水が90℃以上の高温で反応し、その結果生成されるナノシリカという微粒子が放出されていることが判明したのだ。地球上の生命も、海底熱水噴出口で誕生したと考えられていて、今でもそういう環境に生息する微生物が生き残っている。もちろん直ちにエンケラドゥスに生命がいるという結論になるわけではないが、少なくとも地球以外に生命が存在できる環境があることが初めて実証されたわけで、大きな成果だ。アーサー・C・クラークの映画「2001年宇宙の旅』シリーズの小説版「2061年宇宙の旅」では、かつての木星である恒星ルシファーの熱により氷河が融けた衛星エウロパの海で、進化した生物が生息するシーンが描かれているが、いつかそのようなシーンが本当に見られるかもしれない。
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