LUCY/ルーシー
ルーシーは生物学の分野では有名(猿)人だ。1974年、エチオピアのアファール渓谷で320万年前の化石人骨が発見され、彼女はルーシーと名付けられた。ルーシーはアウストラロピテクス・アファレンシスという種に属し、二足走行していたと考えられている。発掘調査の際にビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」がかかっていたことが名前の由来だ。リュック・ベッソンの映画「LUCY/ルーシー」は、同じ名前を持つルーシー(スカーレット・ヨハンソン)が、人間の脳を極限まで覚醒させる麻薬によって、超人的な力を身につけていく物語だ。脳科学の権威であるノーマン博士(モーガン・フリーマン)がいろいろ解説してくれるのだが、なぜ脳が覚醒すると他の物質まで支配したりタイムトラベルしたりできるのかはまったく謎だ。しかも、生物の進化とか脳の覚醒とかアカデミックな話が出てくる一方で、麻薬シンジケートと切った張ったの大立ち回りが繰り広げられる。ルーシーは自らの知識をメモリーカードに残して肉体を消滅させるが、どうやら超生物学的な存在になったことが示唆される。難しいことを考えず、単純なアクション映画としてみると楽しいかも。
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